頭脳プレイが炸裂!新たな戦術を魅せたCrazy Raccoon【Astell選手インタビュー】

『VALORANT』の2022年シーズンもついにStage2へと突入!
世界進出をかけたプレイオフが「さいたまスーパーアリーナ」にて有観客での開催が決定した「VALORANT Champion’s Tour 2022」。そんなプレイオフへの進出をかけた「VCT2022 Stage2 Challengers Japan Week2 Main Event Day2」が2022年6月5日(日)に開催。
このチャンスを逃すと次がないということで、より白熱した戦いを見せたDay2では、Crazy Raccoon(以下、CR)が1位通過、BLUE BEES(以下、BB)が2位通過で勝ち残り、見事プレイオフ進出の切符を手にした。今回はプレイオフ進出を1位で通過したCRのAstell(あすてる)選手に独占インタビュー。試合直後の感想やプレイオフに向けての意気込みをおうかがいした。


——プレイオフ進出1位通過おめでとうございます!今の率直な気持ちをお聞かせください。
Astell選手(以下、Astell):ありがとうございます。week1ではNORTHEPTIONに負けてしまって、「week2は絶対に勝たないと!」っていう気持ちでした。こうして無事に勝つことができて本当にうれしいです。
——まずは1戦目のIGZIST(以下、IGZ)戦からおうかがいします。配信のインタビューでも「いつもと違う戦術で挑んだ」とお答えしていましたが、具体的にどの辺を変えたのでしょうか?
Astell:今まではセットアップでのラッシュ展開が多かったのですが、今回からは相手のエージェント構成を見て、ゆっくりと情報を取りながら戦うようにしました。IGZ戦ではそういった戦い方がしっかりと刺さってよかったです。
——確かに、以前はMunchkin選手を主軸としたラッシュという戦い方が目立っていましたもんね。Munchkin選手が脱退し、新しいメンバー構成になってからは、かなり丁寧で時間をかけた攻めが主軸になっているような気がしました。

Astell:そうですね。今はラッシュ系からコントロール系にスタイルも変わりました。なるべくコストの低いアビリティーで情報を取って、ゆっくりエリアをコントロールしてくことを心がけました。
——2マップ目のバインドでもBロングをゆっくりと進行していく戦術が印象的でした。設置せずにそのままエルボーまで進行したこともありましたね。
Astell:IGZがフェイドとKAY/Oを入れたエージェント構成で、ブリーチやスカイといったフラッシュや索敵が使えるエージェントがいないということもあり、Bロングを守るのが難しいと判断してBロングを主軸に攻めました。また相手の構成だと私たちがエルボーまで取ることができれば、さらに取り返しが難しいと思い、スパイク設置よりもエリア取りを優先しましたね。

頭脳と頭脳のぶつかり合い!
——続けてBB戦についておうかがいします。1マップ目からOT(オーバータイム)に持ち込む熱戦を繰り広げていましたね。どのような対策で挑みましたか?
Astell:直前の試合では、Kr1stal(くりすたる)選手がひとりで寄ってくるシーンがとても多かったんで、詰め待ちをしたり、ワンピックされないように対策していました。

——アイスボックスではとにかくテクニカルなシーンが多かったと思います。「バリアオーブ」を使った設置阻止も刺さっていましたね!
Astell:ありがとうございます。時間ギリギリで相手が設置する時は狙ってました。時間がないと相手も設置する時に焦るだろうし、「バリアオーブ」のことまでは意識できていないと思いますしね。

——IGZIST戦でも見せたミッドからAサイトに設置するという珍しい攻め方も印象的でした。
Astell:ネスト上や下の設置はソーヴァの「ショックダーツ」や、ヴァイパーの「スネークバイト」を使った設置阻止で対策されやすいので、奥に設置した方が安全かなと思い狙っていました。

——今まで見たことなかった「バリアオーブ」の使い方だったのでものすごく記憶に残っています。あれは誰のアイデアだったのでしょうか?
Astell:あれはAstellが考えました(笑)。
——おおっ、やっぱり!さすがだなと感じていました!最終的には32ラウンドまでもつれ込んだ熱い試合でした!

——2マップ目のスプリットも10:13と接戦でした。惜しくも取られてしまったマップですが、敗因はなんだったのでしょうか。
Astell:普段しないようなミスが多かったのがひとつあります。あとは、Kr1stal選手のオペレーターを使ったワンピックに対応しようと、アビリティーを使いすぎた部分もあって、戦いづらかったですね。
——普段しないようなミスをしてしまった原因は、Astell選手的には何だと感じましたか?
Astell:BBは撃ち合いが強く、強気で勝負してくるチームだったので、そういった部分にほんろうされてしまったと思います。相手が強かったです。
——なるほど。メンタル的な部分もあったのかもしれませんね。3マップ目のバインドでは、序盤こそヒヤッとしましたが、一気にCRペースに持ち込めていたように思えました。
Astell:攻守ともにピストルラウンドを落としてしまったんですが、バインドは自信のあるマップだったので「勝てるでしょう!」という気持ちで、ラウンドを取られても雰囲気良く戦えたのが勝因だったと思います。
——やっぱりMeiy選手のエースからチームのモチベーションも上がりましたか?
Astell:実はあの時、スタンを食らっててカバーできない状況だったんですけど、Meiy選手がひとりで倒しているのを目の前で見ていて「すごいっ」って思ってました。今はブートキャンプをしていてるので、選手同士仲良くなったり、話す機会も多くなったりしたので、ゲーム内でもゲーム外でもいろいろいい感じですね。


——やっぱりオフライン環境で集まれるというのは強みですよね。コミュニケーションエラーも減りましたか?
Astell:そうですね。今は全員日本語うまいんで問題ないですね。私はまだまだですけど(笑)。
——いやいやとても上手ですよ!
Astell:言語的な問題はありませんが、みんながしゃべりすぎてコールが届かないこともあるので、そういう部分は意識して直そうとしています。
——先ほどプレイオフの第一戦相手がREJECTに決まりましたが、プレイオフに向けての意気込みをお聞かせください。
Astell:REJECTとNORTHEPTIONとJadeiteと同じブロックに入りました。すべてのチームに勝てば、「さいたまスーパーアリーナ」でのオフライン大会になるので、勝ちたいです!
ブートキャンプに入ってからは1日も休まず、12時間くらい練習に励んでいます。またNorthernLightsコーチやTwinklコーチからのアドバイスもとても役に立っていて「さいたまスーパーアリーナ」でも勝ち続けて優勝狙えると思っているので、応援よろしくお願いします!
——ありがとうございました!
Astell:最後に質問いいですか? どこが優勝しそうですか?
——えーっ。難しい質問ですね。まずは直近で国際大会に出場していてオフラインでの大会での場慣れをしているZETA DIVISONは優勝候補だとは思っていましたが、今までの試合を見続けているとそれぞれのチームに特色があるので、わからなくなってきていますね。特に今日のCRは以前とはまったく違う戦術を見せてくれたり、選手個人個人のフィジカルがとても仕上がっているように感じました。
おそらくCRを相手にするチームは今まで以上に焦りを感じるんじゃないかとは思っています!
Astell:ありがとうございます!
NORTHEPTIONからCrazy Raccoonへと移籍したAstell選手。新しいチームに入っても、冴え渡る頭脳とフィジカルを武器に、IGLとしてチームを支えている。また元チームメンバーのMeiy選手を筆頭に、フィジカルの強さだけでなく頭脳プレイを見せる各選手陣と、優秀な選手が集結したといっても過言ではない。
ブートキャンプでチームメンバー同士の絆も深まり、より連携も熱くなっているCR。プレイオフではどんな頭脳プレイを見せてくれるのか!
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世界進出をかけたプレイオフが「さいたまスーパーアリーナ」にて有観客での開催が決定した「VALORANT Champion’s Tour 2022」。そんなプレイオフへの進出をかけた「VCT2022 Stage2 Challengers Japan Week2 Main Event Day2」が2022年6月5日(日)に開催。
このチャンスを逃すと次がないということで、より白熱した戦いを見せたDay2では、Crazy Raccoon(以下、CR)が1位通過、BLUE BEES(以下、BB)が2位通過で勝ち残り、見事プレイオフ進出の切符を手にした。今回はプレイオフ進出を1位で通過したCRのAstell(あすてる)選手に独占インタビュー。試合直後の感想やプレイオフに向けての意気込みをおうかがいした。


新たな戦術で挑んだIGZIST戦
——プレイオフ進出1位通過おめでとうございます!今の率直な気持ちをお聞かせください。
Astell選手(以下、Astell):ありがとうございます。week1ではNORTHEPTIONに負けてしまって、「week2は絶対に勝たないと!」っていう気持ちでした。こうして無事に勝つことができて本当にうれしいです。
——まずは1戦目のIGZIST(以下、IGZ)戦からおうかがいします。配信のインタビューでも「いつもと違う戦術で挑んだ」とお答えしていましたが、具体的にどの辺を変えたのでしょうか?
Astell:今まではセットアップでのラッシュ展開が多かったのですが、今回からは相手のエージェント構成を見て、ゆっくりと情報を取りながら戦うようにしました。IGZ戦ではそういった戦い方がしっかりと刺さってよかったです。
——確かに、以前はMunchkin選手を主軸としたラッシュという戦い方が目立っていましたもんね。Munchkin選手が脱退し、新しいメンバー構成になってからは、かなり丁寧で時間をかけた攻めが主軸になっているような気がしました。

▲とにかく時間をかけた攻めが印象的だったIGZ戦。まずはじっくりと相手の出方をうかがい、BサイトからAサイトへ、AサイトからBサイトへとスパイク設置をシフトするシーンも多く見られた。(https://youtu.be/aY7PwtXOz_M?t=6003)
Astell:そうですね。今はラッシュ系からコントロール系にスタイルも変わりました。なるべくコストの低いアビリティーで情報を取って、ゆっくりエリアをコントロールしてくことを心がけました。
——2マップ目のバインドでもBロングをゆっくりと進行していく戦術が印象的でした。設置せずにそのままエルボーまで進行したこともありましたね。
Astell:IGZがフェイドとKAY/Oを入れたエージェント構成で、ブリーチやスカイといったフラッシュや索敵が使えるエージェントがいないということもあり、Bロングを守るのが難しいと判断してBロングを主軸に攻めました。また相手の構成だと私たちがエルボーまで取ることができれば、さらに取り返しが難しいと思い、スパイク設置よりもエリア取りを優先しましたね。

▲とにかく「おっ?」と思わせる戦術を見せてくれるCR。「トシキックスクリーン」でCロングからエルボーまでの視界を遮り、そのままエルボーまで全員で進軍するという戦い方を見せたラウンド1(https://youtu.be/aY7PwtXOz_M?t=7495)
頭脳と頭脳のぶつかり合い!
3マップ目までもつれ込んだBB戦
——続けてBB戦についておうかがいします。1マップ目からOT(オーバータイム)に持ち込む熱戦を繰り広げていましたね。どのような対策で挑みましたか?
Astell:直前の試合では、Kr1stal(くりすたる)選手がひとりで寄ってくるシーンがとても多かったんで、詰め待ちをしたり、ワンピックされないように対策していました。

▲チューブから顔を出し、ワンピックを度々狙うKr1stal選手。しかしここはCRの頭脳が一枚上手。Astell選手とMeiy選手が同時にピークをしてKr1stal選手を惑わす。惜しくも取られてしまったラウンドではあるものの、元NORTHEPTION選手同士息の合った連携を見せてくれた(https://youtu.be/aY7PwtXOz_M?t=29057)
——アイスボックスではとにかくテクニカルなシーンが多かったと思います。「バリアオーブ」を使った設置阻止も刺さっていましたね!
Astell:ありがとうございます。時間ギリギリで相手が設置する時は狙ってました。時間がないと相手も設置する時に焦るだろうし、「バリアオーブ」のことまでは意識できていないと思いますしね。

▲アタッカー側はタイムオーバーになると負けてしまう。なんとしてでも相手を全滅させるか、スパイクを設置しなければならないので、残り時間が少なくなればなるほどスパイク設置を優先してしまう。そんな心理をうまく読んだAstell選手は相手の「バリアオーブ」に隠れながら、自身も「バリアオーブ」を展開。せり上がる壁でスパイク設置をキャンセルさせるテクニックを2度も見せた(https://www.youtube.com/watch?v=aY7PwtXOz_M&t=30453s)
——IGZIST戦でも見せたミッドからAサイトに設置するという珍しい攻め方も印象的でした。
Astell:ネスト上や下の設置はソーヴァの「ショックダーツ」や、ヴァイパーの「スネークバイト」を使った設置阻止で対策されやすいので、奥に設置した方が安全かなと思い狙っていました。

▲ミッドに「ポイズンクラウド」を発生させつつ、4人でミッドを通過。「バリアオーブ」で進路を塞ぎながらAサイト奥に設置する作戦は新たな戦術ともいえる(https://youtu.be/aY7PwtXOz_M?t=29916)
——今まで見たことなかった「バリアオーブ」の使い方だったのでものすごく記憶に残っています。あれは誰のアイデアだったのでしょうか?
Astell:あれはAstellが考えました(笑)。
——おおっ、やっぱり!さすがだなと感じていました!最終的には32ラウンドまでもつれ込んだ熱い試合でした!

▲OTに持ち込まれるとどちらかが2連勝しない限り試合は続く。シーソーゲームが続く中、neth選手が魅せた1on2クラッチ。上下左右と射線の多いAサイトで4キルを重ねてマッチポイントへとつないだシーンは配信でも大いに盛り上がった(https://youtu.be/aY7PwtXOz_M?t=32415)
——2マップ目のスプリットも10:13と接戦でした。惜しくも取られてしまったマップですが、敗因はなんだったのでしょうか。
Astell:普段しないようなミスが多かったのがひとつあります。あとは、Kr1stal選手のオペレーターを使ったワンピックに対応しようと、アビリティーを使いすぎた部分もあって、戦いづらかったですね。
——普段しないようなミスをしてしまった原因は、Astell選手的には何だと感じましたか?
Astell:BBは撃ち合いが強く、強気で勝負してくるチームだったので、そういった部分にほんろうされてしまったと思います。相手が強かったです。
——なるほど。メンタル的な部分もあったのかもしれませんね。3マップ目のバインドでは、序盤こそヒヤッとしましたが、一気にCRペースに持ち込めていたように思えました。
Astell:攻守ともにピストルラウンドを落としてしまったんですが、バインドは自信のあるマップだったので「勝てるでしょう!」という気持ちで、ラウンドを取られても雰囲気良く戦えたのが勝因だったと思います。
——やっぱりMeiy選手のエースからチームのモチベーションも上がりましたか?
Astell:実はあの時、スタンを食らっててカバーできない状況だったんですけど、Meiy選手がひとりで倒しているのを目の前で見ていて「すごいっ」って思ってました。今はブートキャンプをしていてるので、選手同士仲良くなったり、話す機会も多くなったりしたので、ゲーム内でもゲーム外でもいろいろいい感じですね。

▲Bロングからなだれ込んでくるBBの選手を連続キルで圧倒。最後はフッカーから降りてきたXdll選手をADSでとらえてエース決めたMeiy選手。自身も盛り上がりすぎてイヤホンが抜けてしまいテクニカルポーズが入るというアクシデントも(笑)(https://www.youtube.com/watch?v=aY7PwtXOz_M&t=37750s)

▲ラウンド19ではrion選手が大活躍。絶対にKr1stal選手が詰めてくると読んだrion選手は、アタッカーサイドまで下がり続け、しっかりとKr1stal選手をキル。その後はBサイトで1on2クラッチを決める!頭脳とフィジカルの合わせ技だ。よく見るとラウンド開始直後にrion選手のポイントにピンを刺している選手がいるのも確認できる(https://www.youtube.com/watch?v=aY7PwtXOz_M&t=39570s)
——やっぱりオフライン環境で集まれるというのは強みですよね。コミュニケーションエラーも減りましたか?
Astell:そうですね。今は全員日本語うまいんで問題ないですね。私はまだまだですけど(笑)。
——いやいやとても上手ですよ!
Astell:言語的な問題はありませんが、みんながしゃべりすぎてコールが届かないこともあるので、そういう部分は意識して直そうとしています。
——先ほどプレイオフの第一戦相手がREJECTに決まりましたが、プレイオフに向けての意気込みをお聞かせください。
Astell:REJECTとNORTHEPTIONとJadeiteと同じブロックに入りました。すべてのチームに勝てば、「さいたまスーパーアリーナ」でのオフライン大会になるので、勝ちたいです!
ブートキャンプに入ってからは1日も休まず、12時間くらい練習に励んでいます。またNorthernLightsコーチやTwinklコーチからのアドバイスもとても役に立っていて「さいたまスーパーアリーナ」でも勝ち続けて優勝狙えると思っているので、応援よろしくお願いします!
——ありがとうございました!
Astell:最後に質問いいですか? どこが優勝しそうですか?
——えーっ。難しい質問ですね。まずは直近で国際大会に出場していてオフラインでの大会での場慣れをしているZETA DIVISONは優勝候補だとは思っていましたが、今までの試合を見続けているとそれぞれのチームに特色があるので、わからなくなってきていますね。特に今日のCRは以前とはまったく違う戦術を見せてくれたり、選手個人個人のフィジカルがとても仕上がっているように感じました。
おそらくCRを相手にするチームは今まで以上に焦りを感じるんじゃないかとは思っています!
Astell:ありがとうございます!
———
NORTHEPTIONからCrazy Raccoonへと移籍したAstell選手。新しいチームに入っても、冴え渡る頭脳とフィジカルを武器に、IGLとしてチームを支えている。また元チームメンバーのMeiy選手を筆頭に、フィジカルの強さだけでなく頭脳プレイを見せる各選手陣と、優秀な選手が集結したといっても過言ではない。
ブートキャンプでチームメンバー同士の絆も深まり、より連携も熱くなっているCR。プレイオフではどんな頭脳プレイを見せてくれるのか!
Astell選手Twitter:
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配信アーカイブ
Twitch:
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