🇯🇵ZETA DIVISIONの勢い止まらず!🇰🇷DRX戦で雪辱を果たしベスト4へ!【Laz選手×SugarZ3ro選手×TENNN選手インタビュー】
『VALORANT』の国際大会「VCT 2022: Masters Stage 1 – Reykjavík」がアイスランドはレイキャビクで開催中。日本代表として出場した「ZETA DIVISION」(以下、ZETA)は、LOWER BRACKETでの熱戦を勝ち抜き見事プレイオフ進出。
しかしプレイオフの第1戦(🇩🇪G2 Esports戦)に惜しくも敗北。プレイオフでも再びLOWER BRACKETという茨の道を進むことに。4月17日(日)では、LOWER BRACKETの第1戦として🇳🇱Team Liquidに勝利、続く19日(火)にはDay1で大敗を喫した🇰🇷DRXとのリベンジマッチとなった。
1マップ目のアイスボックスはDay1で2:13の大差で負けたマップ。しかし今回は🇯🇵ZETAが🇰🇷DRXの戦術に食らいつき拮抗した戦いを繰り広げ13:11で勝利。続く2マップ目のアセントも拮抗した戦いを見せるが10:13で敗北。お互い後がなくなった3マップ目のスプリットは、🇯🇵ZETAが得意とするマップということもあり、13:4と大差をつけて大勝利。リベンジマッチをものにした。
今回は、そんな大試合を魅せてくれた🇯🇵ZETA Laz選手、SugarZ3ro選手、TENNN選手に独占インタビュー。勝利の声を聞かせていただいた。
僕たちの戦い方は間違ってはいなかった!
——まずは、リベンジ成功おめでとうございます! めちゃめちゃアツかったです!
SugarZ3ro選手(以下、SugarZ3ro):ありがとうございます。今までにないくらいうれしいです!
TENNN選手(以下、TENNN):ありがとうございます! なんか「夢見てんのかな?」っていう気持ちです(笑)。
Laz選手(以下、Laz):いやぁすごかったですね。
——🇰🇷DRXといえば初戦で大敗を喫した悔しい思いがあったと思いますが、今回はどういう対策で挑戦しましたか?
SugarZ3ro:とにかく🇰🇷DRXの動きをすべて理解して、それに対するアンサーを見つけては、それを実行したということに尽きますね。
TENNN:一回ボコされたんですけど「俺たち強いから自信持っていこう!」っていう感じでいきましたね。
Laz:自分たちがしっかりと成長できたこと、また相手の戦い方にしっかり対応できたのが良かったと思います。
また🇰🇷DRXは自分たちの壁というか——ずっとアジアでトップを突き進んでいたチームでした。彼らと練習を通してたくさんのことを教わりながら、自分たちがここまで来られたと思っているんで、彼らに少しでも近づけたことはうれしいです。
——特に初戦の大敗は引きずらなかった?
SugarZ3ro:はい。新しい🇯🇵ZETAを見せつけてやろうという気持ちで挑みました。
TENNN:そうですね。あの日以来引きずることもなく、逆に(負けて)良かったんじゃないかなと思っています。
——負けて良かった?
TENNN:負けたことで、🇰🇷DRX意外のチームに勝てるビジョンができたんですよ。とにかく🇰🇷DRXが強すぎたことで、ほかのチームとの戦いも苦にならなかった——。ある意味メンタル的にも良かったんじゃないかな。
——なるほど。そうして勝利を重ねることで「🇰🇷DRXにも勝てるんじゃない?」っていう自信にもなってきた見たいな?
TENNN:そうですそうです。あれから緊張も吹っ切れましたしね。
——特に1マップ目のアイスボックスをピックしたのもそういう気持ちの表れだったのでしょうか?
SugarZ3ro:そうですね。すべてが思い通りに進んだといっていいくらいの試合展開でした。
TENNN:初戦の🇰🇷DRX戦は結果こそ大敗でしたが、「自分たちのやっていることは正しいよね」っていう認識ではあったので、「自信さえ持ってやっていければいい」という気持ちでリベンジしました。
Laz:そもそも僕たちの得意マップだったというのもありますね。
——Laz選手は以前のインタビューで、削る組と遅延組という二手に分かれた戦い方に苦しめられたというお話をされていましたが、そこは対策できたと感じましたか?
Laz:しっかり対応できたかなと思います。🇰🇷DRXは連戦にはきついエージェント構成をしていて、情報がバレればバレるほどきつくなる戦い方しているなあという印象でした。
セットアップが豊富ではあるんですが、逆にセットアップに頼らないと戦えない。キルジョイやチェンバーといったセンチネルがいないため、セットアップに汎用性がなく、自由に動ける味方が少ないんです。
何かアクションがあってからエントリーしてくる際も、そのアクションに応じた攻めのバリエーションも決まっているため、連戦が続くことで戦いやすくなっていました。
SugarZ3ro:相手の構成的にも、スパイクを設置したら勝ちみたいな戦い方をしてくるので、エントリー(スパイクを設置しに来ること)でのアビリティがあまりないという特徴があります。またスパイク設置自体を阻止できれば、逆に相手の攻め自体が成立しなくなるので設置阻止に注力しました。
——確かに、Aサイトではcrow選手のショックボルトに、SugarZ3ro選手のスネークバイトで、見事なまでに設置を阻止していましたもんね。特にネスト上設置を阻止した次のラウンドではロープ下の設置までを見事に阻止したのは完璧でした。なぜあそこに設置することがわかったのでしょうか?
SugarZ3ro:設置するならこことこことここでしょっていう研究はしてあったので、「次ここここ!」って声を出しあって狙いましたね。また、KAY/Oのアビリティーで抑制状態(アビリティーが使えなくなる)になったら、リテイクに切り替えるという判断を決めていたのも冷静に戦えた要因だと思います。
——逆にアタッカーサイドになった後半では、なかなか設置できないラウンドが続いたと思います。タイムアウト後に改善されたようにも見えましたが、どのような話し合いをされましたか?
SugarZ3ro:とにかく相手にアビリティーを使わせて、それを躱(かわ)してから設置に行こうという感じで話し合いました。あとは、守りに穴があったので、そこを突くような攻めに切り替えました。
——確かに、後半はLaz選手が中央のチューブを抜けるラークがささっていましたもんね。
Laz:BサイトのMako選手が強すぎるのと、最初に話し合って決めていた攻め方が刺さらなすぎたので、めっちゃスローピークでミッドを詰める作戦を考えました。
なんていうか、ちょっと脳筋な戦い方をしてしまいました(笑)。
——あはは。でも神視点ではあのラークの後、🇰🇷DRXが混乱しているようにも見えました。
SugarZ3ro:そうですよね。あのラークで🇰🇷DRXに「やばい。怖い」っていう思いをさせられることができたんじゃないかな。
Laz:向こうが対応しづらそうな感じだったので「これだな」と思ってからはずっとチューブ抜けを狙ってました(笑)。
——でも、ひとりでああいうところをラークしていくのってかなりの強心臓ですよね。
Laz:めちゃめちゃ緊張はしますが、ああいう戦い方大好きで得意分野なんで問題ないです(笑)。
——2マップ目はアセントでしたが、アセントは今まで🇯🇵ZETAがBAN(選択禁止)にしていましたが、今回BANしなかった理由はあったのでしょうか?
SugarZ3ro:単純に🇰🇷DRXのヘイヴンがヤバイので、ヘイヴンBANを優先した感じですね。
——なるほど。特に奇策があったわけではなかったんですね(笑)。まあでも、3マップ目のスプリットは最強でしたね!
SugarZ3ro:はい。もう完璧っていうか「決まったな!」って感じですね。僕自身近距離の撃ち合いが得意で、スプリットは近距離戦が多いので、より多くキルが取れました。
Laz:基本的な戦い方はあまり変えてはいなかったんですけど、自分たちの熟練度でカバーできたのが良かったです。
特に相手の構成上、ミッドを守ることが大前提ではあったので、ミッドの進行を無理矢理にでも抑えられたのが個人的には良かったと思っています。
——確かに、Laz選手はミッドの門番のようにめちゃめちゃ守っていましたもんね。
Laz:結構酷いやられ方してたんですけどね(笑)。それでも僕がキルされたラウンドを味方がカバーしてくれて取れていたので結果的に良かったと思っています。
——特にTENNN選手が輝いている試合でもありました。Bサイトの設置を何度もアビリティーで阻止したり——。
TENNN:実はあんまり覚えてないんですよね(笑)。
——まあ、試合直後ですもんね(笑)。ショーストッパーを発動してスパイク設置を阻止しようとしたところ、Zest選手のセージにバリアオーブで壁を作られてしまったシーンなんかは、味方のカバーで壁を壊してもらってからの発射ということもあり連携が神がかっていました。あの辺は「壁を早く壊して!」みたいなコミュニケーションはとっていたのでしょうか?
TENNN:ああっ、あの辺はコミュニケーションなしですね。もうあれくらいならば勝手にやってくれるくらい仕上がってました。
——おおおっ、めちゃめちゃチーム全員の状況共有だったんですね!
——ちなみに、アタッカーサイドでの通称「アイドル入場」でLaz選手だけ取り残されていたように見えたのですが、あれはそういう作戦だったのでしょうか?
Laz:まあミスりました(笑)。ヴァイパーだけ試合開始直後に定点で使うアビリティーがあるんですが、それを使っていたら合流に遅れちゃって……。あと、あの作戦はじめてだったということもあって……(苦笑)。
——ただ、逆にささった感はありましたよね。🇰🇷DRXもLaz選手の存在に気づいてか、ちょっと混乱しているようにも見えましたし。
Laz:そうですね。結果的には良かった感はありますね(笑)。
——あとはラウンド17でのラークですよね。
Laz:A側に🇰🇷DRXの選手が集まっているのはわかっていました。あの位置にヴァイパーズピットを放つと、B側に行きづらくなることでB設置しやすくなるという強みがあります。結果的にはA側に設置することにはなったのですが、作戦がうまく刺さってよかったです。
コミュケーションもバッチリ!
——SugarZ3ro選手とTENNN選手はNORTHEPTIONから移籍した選手で、NORTHEPTION時代は言葉の壁によるコミュニケーションエラーに悩まされていたというお話を、以前のメンバーのAstell選手からおうかがいしたことがあります。🇯🇵ZETAは全員が日本人で構成されたチームということで、大きな強みはありましたか?
SugarZ3ro:全然違いますね。やっぱり「ここをこうしよう」位の話ならば外国人との選手とでもコミュニケーションはとれます。ただ「なぜこうするのか?」という話になった時は難しいのが現状です。具体的な理由まで説明することができなくなると、選手間で疑問が生じてうまく連携が取れなくなってしまうことがあります。
ただ日本人同士ならば、具体的な話までしっかりと説明することができて、「どういった意図で動いているのか」というのがチーム全体で理解できるようになります。結果、完璧な連携を取ることができるので、そういう部分のコミュニケーションの差は大きいんじゃないかなと思います。
——試合中、結構阿吽の呼吸で動いているように見えたのは、そういう細かい動きも選手間で理解しあえているからということなんですね。
SugarZ3ro:そうですね。
TENNN:普段会話することが多くなったり、みんなで集まってコミュニケーションしたりして単純に絆が深まるスピードが早いです。
またインゲーム中も、本番ってやっぱり「焦り」というのが出てしまうんですが、お互いが日本人だと日本語でカバーしあって立て直せることができるので、そういった部分も強みですね。
——コミュニケーションといえば、Dep選手に投げキッスされていましたよね(笑)。
TENNN:あれはぁーーー(一瞬間を置いて)、僕にパワーをくれましたよね(笑)。
——ちなみに、SugarZ3ro選手はこのチームで国際大会に出場するのははじめてということですが、実際に出場してみてどうですか?
SugarZ3ro:正直、ここまで来られるとは思っていなくて、「早く日本帰りたいな」っていう本音がありつつも、「優勝までいっちゃうんじゃないかな」っていう気持ちが芽生えてます。
もうワクワクは隠せないですね(笑)。
——いやいや、まだまだ日本には帰ってこないでくださいね(笑)。Laz選手的には、SugarZ3ro選手やTENNN選手といった新しいメンバーをどう評価していますか?
Laz:めちゃくちゃ強くて信じられないです。シンジラレマセンッ!!アンビリバボー!(笑)
——あはは。どういうところが信じられないんですか?(笑)
Laz:とにかく撃ち合いの強さがおかしいっていうのと、あの若さでこの大舞台でめちゃめちゃ頭を働かせてうまい戦いもできるというのは、僕からしたら信じられないです!
——なんかチームの雰囲気もよさそうですね。
Laz:このチームは雰囲気悪くなることはないですね。例えば2on4みたいなこちらが有利なラウンドを落としちゃったとかしたら「うううううう」ってなりますけど、みんなで「切り替えていこう!」ってフォローし合いながら戦えるんでとてもいいチームだと思っています。
——今回のMastersでは、とにかくLaz選手が楽しそうなのが印象的です。色んな試合でLaz選手が楽しそうにしているシーンが配信でも映されています。なにか心境の変化があったのかなあと思っていますがいかがでしょう?
Laz:前にもお話したように、もう自分では理解できない場所まで来ちゃっているので(笑)。もうベスト6とかプレイオフとか訳わからないですよ!
まあ、楽しんでやっていますよ。今回も落としたマップではありますが、アセントもチェンバーを使えたこともあって普通に楽しかったですしね。
——なんか、そいういう言葉が聞けてホッとしました!それでは次の試合に向けての意気込みと、ファンにむけてひとことお願いします。
SugarZ3ro:もうここまで来たら目標は優勝に変わったかな(笑)。
また、夜遅くまで応援してくださってありがとうございます。Twitterのコメントやリプライの応援はものすごく力になっています。優勝まで突っ走るので応援よろしくお願いします!
TENNN:ベスト4になったことはめちゃめちゃうれしいんですが、世界の🇯🇵ZETAは優勝できると思っているんで、優勝ねらってがんばります!
夜遅くまで、朝方まで応援してくださってありがとうございます。優勝します!
Laz:僕は🇰🇷DRXが世界で一番強いチームだと思っているんで、そこに勝ったからにはどのチームにも負ける気はしません。全部勝ちに行きます!
皆さん、応援ありがとうございます。とんでもないところまで来てしまったんですが、まだ続いてるんで、まだ先まで行きます。がめつく行きます!
——もう、メンタル最強ですか?
SugarZ3ro:いやいや常に最強ですよ? 僕は(笑)。
——ありがとうございました!
———
初戦で大差を付けられて敗北を喫した🇰🇷DRX戦。辛辣なコメントが散見するSNS。そんな言葉をすべて吹きとばすかのような輝かしいリベンジを成功させた🇯🇵ZETA DIVISION。
もう誰にも文句は言わせない!もう誰にも止められない!
今Mastersで最も勢いのあるチームは、間違いなく🇯🇵ZETAであろう。
彼らには一点の曇りもなければ迷いもない。目指すは優勝ただひとつ。次の試合は4月23日(土)。対戦相手は🇸🇬Paper Rexが決定した。ほかにはないアグレッシブルな戦術に、2デュエリストという珍しい構成と、一癖も二癖もあるチームだ。
🇯🇵ZETAはどのようなアンサーを導き出してくるのか——すでにワクワクが止まらない!
#ZETAWIN
なお、Riotの公式noteでは選手の裏側に密着した特別インタビューが公開されている。選手のよりディープな一面が見られるので併せてチェックしてほしい。
BACKSTAGE(Riot 公式note):
https://note.com/backstage_riot/
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しかしプレイオフの第1戦(🇩🇪G2 Esports戦)に惜しくも敗北。プレイオフでも再びLOWER BRACKETという茨の道を進むことに。4月17日(日)では、LOWER BRACKETの第1戦として🇳🇱Team Liquidに勝利、続く19日(火)にはDay1で大敗を喫した🇰🇷DRXとのリベンジマッチとなった。
1マップ目のアイスボックスはDay1で2:13の大差で負けたマップ。しかし今回は🇯🇵ZETAが🇰🇷DRXの戦術に食らいつき拮抗した戦いを繰り広げ13:11で勝利。続く2マップ目のアセントも拮抗した戦いを見せるが10:13で敗北。お互い後がなくなった3マップ目のスプリットは、🇯🇵ZETAが得意とするマップということもあり、13:4と大差をつけて大勝利。リベンジマッチをものにした。
今回は、そんな大試合を魅せてくれた🇯🇵ZETA Laz選手、SugarZ3ro選手、TENNN選手に独占インタビュー。勝利の声を聞かせていただいた。
僕たちの戦い方は間違ってはいなかった!
自信を取り戻した🇰🇷DRXとのリベンジマッチ
——まずは、リベンジ成功おめでとうございます! めちゃめちゃアツかったです!
SugarZ3ro選手(以下、SugarZ3ro):ありがとうございます。今までにないくらいうれしいです!
TENNN選手(以下、TENNN):ありがとうございます! なんか「夢見てんのかな?」っていう気持ちです(笑)。
Laz選手(以下、Laz):いやぁすごかったですね。
——🇰🇷DRXといえば初戦で大敗を喫した悔しい思いがあったと思いますが、今回はどういう対策で挑戦しましたか?
SugarZ3ro:とにかく🇰🇷DRXの動きをすべて理解して、それに対するアンサーを見つけては、それを実行したということに尽きますね。
TENNN:一回ボコされたんですけど「俺たち強いから自信持っていこう!」っていう感じでいきましたね。
Laz:自分たちがしっかりと成長できたこと、また相手の戦い方にしっかり対応できたのが良かったと思います。
また🇰🇷DRXは自分たちの壁というか——ずっとアジアでトップを突き進んでいたチームでした。彼らと練習を通してたくさんのことを教わりながら、自分たちがここまで来られたと思っているんで、彼らに少しでも近づけたことはうれしいです。
——特に初戦の大敗は引きずらなかった?
SugarZ3ro:はい。新しい🇯🇵ZETAを見せつけてやろうという気持ちで挑みました。
TENNN:そうですね。あの日以来引きずることもなく、逆に(負けて)良かったんじゃないかなと思っています。
——負けて良かった?
TENNN:負けたことで、🇰🇷DRX意外のチームに勝てるビジョンができたんですよ。とにかく🇰🇷DRXが強すぎたことで、ほかのチームとの戦いも苦にならなかった——。ある意味メンタル的にも良かったんじゃないかな。
——なるほど。そうして勝利を重ねることで「🇰🇷DRXにも勝てるんじゃない?」っていう自信にもなってきた見たいな?
TENNN:そうですそうです。あれから緊張も吹っ切れましたしね。
——特に1マップ目のアイスボックスをピックしたのもそういう気持ちの表れだったのでしょうか?
SugarZ3ro:そうですね。すべてが思い通りに進んだといっていいくらいの試合展開でした。
TENNN:初戦の🇰🇷DRX戦は結果こそ大敗でしたが、「自分たちのやっていることは正しいよね」っていう認識ではあったので、「自信さえ持ってやっていければいい」という気持ちでリベンジしました。
Laz:そもそも僕たちの得意マップだったというのもありますね。
——Laz選手は以前のインタビューで、削る組と遅延組という二手に分かれた戦い方に苦しめられたというお話をされていましたが、そこは対策できたと感じましたか?
Laz:しっかり対応できたかなと思います。🇰🇷DRXは連戦にはきついエージェント構成をしていて、情報がバレればバレるほどきつくなる戦い方しているなあという印象でした。
セットアップが豊富ではあるんですが、逆にセットアップに頼らないと戦えない。キルジョイやチェンバーといったセンチネルがいないため、セットアップに汎用性がなく、自由に動ける味方が少ないんです。
何かアクションがあってからエントリーしてくる際も、そのアクションに応じた攻めのバリエーションも決まっているため、連戦が続くことで戦いやすくなっていました。
SugarZ3ro:相手の構成的にも、スパイクを設置したら勝ちみたいな戦い方をしてくるので、エントリー(スパイクを設置しに来ること)でのアビリティがあまりないという特徴があります。またスパイク設置自体を阻止できれば、逆に相手の攻め自体が成立しなくなるので設置阻止に注力しました。
——確かに、Aサイトではcrow選手のショックボルトに、SugarZ3ro選手のスネークバイトで、見事なまでに設置を阻止していましたもんね。特にネスト上設置を阻止した次のラウンドではロープ下の設置までを見事に阻止したのは完璧でした。なぜあそこに設置することがわかったのでしょうか?
SugarZ3ro:設置するならこことこことここでしょっていう研究はしてあったので、「次ここここ!」って声を出しあって狙いましたね。また、KAY/Oのアビリティーで抑制状態(アビリティーが使えなくなる)になったら、リテイクに切り替えるという判断を決めていたのも冷静に戦えた要因だと思います。
——逆にアタッカーサイドになった後半では、なかなか設置できないラウンドが続いたと思います。タイムアウト後に改善されたようにも見えましたが、どのような話し合いをされましたか?
SugarZ3ro:とにかく相手にアビリティーを使わせて、それを躱(かわ)してから設置に行こうという感じで話し合いました。あとは、守りに穴があったので、そこを突くような攻めに切り替えました。
——確かに、後半はLaz選手が中央のチューブを抜けるラークがささっていましたもんね。
Laz:BサイトのMako選手が強すぎるのと、最初に話し合って決めていた攻め方が刺さらなすぎたので、めっちゃスローピークでミッドを詰める作戦を考えました。
なんていうか、ちょっと脳筋な戦い方をしてしまいました(笑)。
——あはは。でも神視点ではあのラークの後、🇰🇷DRXが混乱しているようにも見えました。
SugarZ3ro:そうですよね。あのラークで🇰🇷DRXに「やばい。怖い」っていう思いをさせられることができたんじゃないかな。
Laz:向こうが対応しづらそうな感じだったので「これだな」と思ってからはずっとチューブ抜けを狙ってました(笑)。
——でも、ひとりでああいうところをラークしていくのってかなりの強心臓ですよね。
Laz:めちゃめちゃ緊張はしますが、ああいう戦い方大好きで得意分野なんで問題ないです(笑)。
——2マップ目はアセントでしたが、アセントは今まで🇯🇵ZETAがBAN(選択禁止)にしていましたが、今回BANしなかった理由はあったのでしょうか?
SugarZ3ro:単純に🇰🇷DRXのヘイヴンがヤバイので、ヘイヴンBANを優先した感じですね。
——なるほど。特に奇策があったわけではなかったんですね(笑)。まあでも、3マップ目のスプリットは最強でしたね!
SugarZ3ro:はい。もう完璧っていうか「決まったな!」って感じですね。僕自身近距離の撃ち合いが得意で、スプリットは近距離戦が多いので、より多くキルが取れました。
Laz:基本的な戦い方はあまり変えてはいなかったんですけど、自分たちの熟練度でカバーできたのが良かったです。
特に相手の構成上、ミッドを守ることが大前提ではあったので、ミッドの進行を無理矢理にでも抑えられたのが個人的には良かったと思っています。
——確かに、Laz選手はミッドの門番のようにめちゃめちゃ守っていましたもんね。
Laz:結構酷いやられ方してたんですけどね(笑)。それでも僕がキルされたラウンドを味方がカバーしてくれて取れていたので結果的に良かったと思っています。
——特にTENNN選手が輝いている試合でもありました。Bサイトの設置を何度もアビリティーで阻止したり——。
TENNN:実はあんまり覚えてないんですよね(笑)。
——まあ、試合直後ですもんね(笑)。ショーストッパーを発動してスパイク設置を阻止しようとしたところ、Zest選手のセージにバリアオーブで壁を作られてしまったシーンなんかは、味方のカバーで壁を壊してもらってからの発射ということもあり連携が神がかっていました。あの辺は「壁を早く壊して!」みたいなコミュニケーションはとっていたのでしょうか?
TENNN:ああっ、あの辺はコミュニケーションなしですね。もうあれくらいならば勝手にやってくれるくらい仕上がってました。
——おおおっ、めちゃめちゃチーム全員の状況共有だったんですね!
——ちなみに、アタッカーサイドでの通称「アイドル入場」でLaz選手だけ取り残されていたように見えたのですが、あれはそういう作戦だったのでしょうか?
Laz:まあミスりました(笑)。ヴァイパーだけ試合開始直後に定点で使うアビリティーがあるんですが、それを使っていたら合流に遅れちゃって……。あと、あの作戦はじめてだったということもあって……(苦笑)。
——ただ、逆にささった感はありましたよね。🇰🇷DRXもLaz選手の存在に気づいてか、ちょっと混乱しているようにも見えましたし。
Laz:そうですね。結果的には良かった感はありますね(笑)。
——あとはラウンド17でのラークですよね。
Laz:A側に🇰🇷DRXの選手が集まっているのはわかっていました。あの位置にヴァイパーズピットを放つと、B側に行きづらくなることでB設置しやすくなるという強みがあります。結果的にはA側に設置することにはなったのですが、作戦がうまく刺さってよかったです。
コミュケーションもバッチリ!
絆を深めることで可能になった阿吽の呼吸
——SugarZ3ro選手とTENNN選手はNORTHEPTIONから移籍した選手で、NORTHEPTION時代は言葉の壁によるコミュニケーションエラーに悩まされていたというお話を、以前のメンバーのAstell選手からおうかがいしたことがあります。🇯🇵ZETAは全員が日本人で構成されたチームということで、大きな強みはありましたか?
SugarZ3ro:全然違いますね。やっぱり「ここをこうしよう」位の話ならば外国人との選手とでもコミュニケーションはとれます。ただ「なぜこうするのか?」という話になった時は難しいのが現状です。具体的な理由まで説明することができなくなると、選手間で疑問が生じてうまく連携が取れなくなってしまうことがあります。
ただ日本人同士ならば、具体的な話までしっかりと説明することができて、「どういった意図で動いているのか」というのがチーム全体で理解できるようになります。結果、完璧な連携を取ることができるので、そういう部分のコミュニケーションの差は大きいんじゃないかなと思います。
——試合中、結構阿吽の呼吸で動いているように見えたのは、そういう細かい動きも選手間で理解しあえているからということなんですね。
SugarZ3ro:そうですね。
TENNN:普段会話することが多くなったり、みんなで集まってコミュニケーションしたりして単純に絆が深まるスピードが早いです。
またインゲーム中も、本番ってやっぱり「焦り」というのが出てしまうんですが、お互いが日本人だと日本語でカバーしあって立て直せることができるので、そういった部分も強みですね。
——コミュニケーションといえば、Dep選手に投げキッスされていましたよね(笑)。
TENNNに向かって投げキッスするDepマン pic.twitter.com/5ySWtmZYfL
— kazu@ピナニア王国 (@kazu1116_mkifan) April 14, 2022
TENNN:あれはぁーーー(一瞬間を置いて)、僕にパワーをくれましたよね(笑)。
——ちなみに、SugarZ3ro選手はこのチームで国際大会に出場するのははじめてということですが、実際に出場してみてどうですか?
SugarZ3ro:正直、ここまで来られるとは思っていなくて、「早く日本帰りたいな」っていう本音がありつつも、「優勝までいっちゃうんじゃないかな」っていう気持ちが芽生えてます。
もうワクワクは隠せないですね(笑)。
——いやいや、まだまだ日本には帰ってこないでくださいね(笑)。Laz選手的には、SugarZ3ro選手やTENNN選手といった新しいメンバーをどう評価していますか?
Laz:めちゃくちゃ強くて信じられないです。シンジラレマセンッ!!アンビリバボー!(笑)
——あはは。どういうところが信じられないんですか?(笑)
Laz:とにかく撃ち合いの強さがおかしいっていうのと、あの若さでこの大舞台でめちゃめちゃ頭を働かせてうまい戦いもできるというのは、僕からしたら信じられないです!
——なんかチームの雰囲気もよさそうですね。
Laz:このチームは雰囲気悪くなることはないですね。例えば2on4みたいなこちらが有利なラウンドを落としちゃったとかしたら「うううううう」ってなりますけど、みんなで「切り替えていこう!」ってフォローし合いながら戦えるんでとてもいいチームだと思っています。
——今回のMastersでは、とにかくLaz選手が楽しそうなのが印象的です。色んな試合でLaz選手が楽しそうにしているシーンが配信でも映されています。なにか心境の変化があったのかなあと思っていますがいかがでしょう?
Laz:前にもお話したように、もう自分では理解できない場所まで来ちゃっているので(笑)。もうベスト6とかプレイオフとか訳わからないですよ!
まあ、楽しんでやっていますよ。今回も落としたマップではありますが、アセントもチェンバーを使えたこともあって普通に楽しかったですしね。
——なんか、そいういう言葉が聞けてホッとしました!それでは次の試合に向けての意気込みと、ファンにむけてひとことお願いします。
SugarZ3ro:もうここまで来たら目標は優勝に変わったかな(笑)。
また、夜遅くまで応援してくださってありがとうございます。Twitterのコメントやリプライの応援はものすごく力になっています。優勝まで突っ走るので応援よろしくお願いします!
TENNN:ベスト4になったことはめちゃめちゃうれしいんですが、世界の🇯🇵ZETAは優勝できると思っているんで、優勝ねらってがんばります!
夜遅くまで、朝方まで応援してくださってありがとうございます。優勝します!
Laz:僕は🇰🇷DRXが世界で一番強いチームだと思っているんで、そこに勝ったからにはどのチームにも負ける気はしません。全部勝ちに行きます!
皆さん、応援ありがとうございます。とんでもないところまで来てしまったんですが、まだ続いてるんで、まだ先まで行きます。がめつく行きます!
——もう、メンタル最強ですか?
SugarZ3ro:いやいや常に最強ですよ? 僕は(笑)。
——ありがとうございました!
———
初戦で大差を付けられて敗北を喫した🇰🇷DRX戦。辛辣なコメントが散見するSNS。そんな言葉をすべて吹きとばすかのような輝かしいリベンジを成功させた🇯🇵ZETA DIVISION。
もう誰にも文句は言わせない!もう誰にも止められない!
今Mastersで最も勢いのあるチームは、間違いなく🇯🇵ZETAであろう。
彼らには一点の曇りもなければ迷いもない。目指すは優勝ただひとつ。次の試合は4月23日(土)。対戦相手は🇸🇬Paper Rexが決定した。ほかにはないアグレッシブルな戦術に、2デュエリストという珍しい構成と、一癖も二癖もあるチームだ。
🇯🇵ZETAはどのようなアンサーを導き出してくるのか——すでにワクワクが止まらない!
#ZETAWIN
なお、Riotの公式noteでは選手の裏側に密着した特別インタビューが公開されている。選手のよりディープな一面が見られるので併せてチェックしてほしい。
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