「VIP部屋」に入るためのコメ理論その2「防御からのチャンスの広げ方」【シュルクマイスター・コメ先生の「スマブラSP 特別授業」】
『大乱闘スマッシュブラザーズ Special』(スマブラSP)でVIP部屋に行くために、前回の記事でふたつの心得を紹介しました。それは、
今回は2つ目の「防御」の考え方を解説したいと思います。
防御側についても、立場が逆になったと考えれば、理論自体は同じです。
防御する側は、なんらかの攻撃や牽制を受けて、不利状況になっています。
ニュートラル状態で攻撃をまったく食らわないというのは、このゲームにおいては基本あり得ません。なので、攻撃をくらった時にいかに致命傷になる技をくらわないか、バースト技をくらわないか、が重要です。
不利状況は主に、
いずれの状況も何を一番に考えればいいかというと、「自分の行動によって致命的なシチュエーションが発生するかどうか」です。
例えば、浮かされている時に何をするのが致命的かと言うと、空中ジャンプを使い終えて崖外にいる状態です。この後は復帰のためのルートがほぼなくなって、バーストされてしまいます。
これは「スマブラあるある」なのですが、空中に浮かされた時に“とりあえず”空中ジャンプで距離をとって、不利展開を嫌って強引に空中攻撃しながら着地しようとしていないでしょうか? 初心者と対戦しているとよく見るシチュエーションです。
では、どうすればいいか。
空中ジャンプを使う判断材料として、相手の追撃を本当に食らうかどうかを見極めることが肝心です。追撃が来そうだからなんとなくジャンプする、という行動を減らすわけです。空中ジャンプをしなくても着地できるんじゃないか、という意識を常に持っておいてください。手癖での空中ジャンプは絶対にやめましょう。
この判断ができている人は、実はあまりいません。ですが、前回説明した「攻撃側」のパターンが分かっていればできると思います。とにかく空中ジャンプは、大事に大事にとっておくべきものと考えてください。そういう意識があるとないとでは戦績がまったく違ってきます。
では、空中ジャンプを使ってしまった後はどうすればいいか。
空中ジャンプを使った後は、攻撃をくらってしまうと致命的な状況になるので、基本的には逃げるように着地するのが一番強い行動です。どうしても着地狩りされそうだったら崖外に逃げるというのも強い行動です。そこで崖をつかみに行きます。
崖をつかみにいくという行動は、距離的な問題で狩られることは少ないです。これはお互いの妥協案でもあって、着地狩りを狙う攻撃側は、崖に行かれてもラインは詰めたままなので、有利な状況には違いありません。
一方、防御側にとっても崖をつかみにいくというのは致命傷にならないための選択肢です。そして、相手が「崖をつかみそうだな……」ということを前提に考え始めた頃に、今度は「何もしないで着地する」という選択肢が通るようになってきます。
『スマブラ』はシチュエーションがコロコロ変わっていくので、思考が追いつかなくなりがちですが、しっかり理論と対策方法を用意しておけば、運要素ではなく実力で強くなることができます。
もうひとつの防御シチュエーションは、ラインを詰められている時。
この時、初心者にも中級者にも多く見られるのですが、「横回避」を使ってラインを入れ替えようとする人が多いのではないでしょうか。
ですが、これは当然、追い詰めている側が一番警戒している行動です。なので、やらない、というか、最速気味に使わないこと。横回避したい気持ちをぐっと押さえてどれだけ耐えられるかが大事なんです。
そしてある程度耐えると、相手は「横回避をしてこないな……」と考えて警戒してきます。そうなった時に初めて横回避が通るわけです。これは「空中ジャンプ」でも「崖につかまる」のでも、全部に当てはまる話です。
急いでラインを変えようとするのは「最速行動」になっているので、相手がそれを想定していたらタイミングまで読まれて格好の餌食になってしまいます。
つまり、不利になった瞬間に覆そうとする行動はやめた方がいいのです。不利な状況をある程度耐えて、相手にそれを覆すタイミングを測られないようにしつつ、そこから逆転の目を探す、というのが大事なんです。
いつも同じシチュエーションでやられるという人は、実は相手がそうなるように誘導していて、なおかつこちらもその行動を“させられている”ことがほとんどです。
大事なのは、タイミングを読まれないこと。それだけで狩る難易度は高くなります。逆に、行動とタイミングを両方読まれるとほぼ狩られてしまいます。なので、タイミングだけでも悟らせないようにすることが大事です。
ここまで防御側で追い詰められた時の考え方をお伝えしてきましたが、それでも「やっぱり勝てないよー」という人もいるかもしれません。
でも、『スマブラSP』に限らず、勝負事において負け続けている時には、必ず「勝てない理由」があります。
その理由は人によって違っていて、単純に操作精度が足りないなら反復練習で克服できますし、相手が想定したとおりに読みが通らないのなら相手のキャラとシチュエーションに対する理解が足りないということ。自分が同じようなシチュエーションになった時になぜそのように行動するのかを洗い直していくわけですね。
そして、解決策は「できない理由」を探すこと。なんとなくできないという時には、こういう理由でうまくいかないと予想し、考えることが大切です。
「VIP部屋」に上がるためには、自分の行動を理論で分析するのが一番の近道です。うまくいかなかったら理由を探すことで、成長につなげられると思います。
いま話していることは、ゲームだけでなく、スポーツでも勉強でも、なんにでも言えることだと思います。
繰り返し同じミスを続けてしまう時には、常に自分と相手の行動を意識しながら、VIP部屋を目指して『スマブラSP』に取り組んでみてください。単に練習や訓練にならないよう、ぜひ楽しみながら遊んでみてくださいね!
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- いかに攻撃(追撃)のチャンスを大きくできるか(攻撃)
- いかに攻撃(追撃)をくらわないようにするか(防御)
今回は2つ目の「防御」の考え方を解説したいと思います。
防御に回った時に考えるべきこと
防御側についても、立場が逆になったと考えれば、理論自体は同じです。
防御する側は、なんらかの攻撃や牽制を受けて、不利状況になっています。
ニュートラル状態で攻撃をまったく食らわないというのは、このゲームにおいては基本あり得ません。なので、攻撃をくらった時にいかに致命傷になる技をくらわないか、バースト技をくらわないか、が重要です。
不利状況は主に、
- 自分が浮かされている時
- ラインを詰められて動ける範囲が狭い時(崖の端に追い詰められている時)
いずれの状況も何を一番に考えればいいかというと、「自分の行動によって致命的なシチュエーションが発生するかどうか」です。
浮かされてしまったらとにかく「空中ジャンプ」を我慢!
例えば、浮かされている時に何をするのが致命的かと言うと、空中ジャンプを使い終えて崖外にいる状態です。この後は復帰のためのルートがほぼなくなって、バーストされてしまいます。
これは「スマブラあるある」なのですが、空中に浮かされた時に“とりあえず”空中ジャンプで距離をとって、不利展開を嫌って強引に空中攻撃しながら着地しようとしていないでしょうか? 初心者と対戦しているとよく見るシチュエーションです。
では、どうすればいいか。
空中ジャンプを使う判断材料として、相手の追撃を本当に食らうかどうかを見極めることが肝心です。追撃が来そうだからなんとなくジャンプする、という行動を減らすわけです。空中ジャンプをしなくても着地できるんじゃないか、という意識を常に持っておいてください。手癖での空中ジャンプは絶対にやめましょう。
この判断ができている人は、実はあまりいません。ですが、前回説明した「攻撃側」のパターンが分かっていればできると思います。とにかく空中ジャンプは、大事に大事にとっておくべきものと考えてください。そういう意識があるとないとでは戦績がまったく違ってきます。
「空中ジャンプ」後の崖つかみ
では、空中ジャンプを使ってしまった後はどうすればいいか。
空中ジャンプを使った後は、攻撃をくらってしまうと致命的な状況になるので、基本的には逃げるように着地するのが一番強い行動です。どうしても着地狩りされそうだったら崖外に逃げるというのも強い行動です。そこで崖をつかみに行きます。
崖をつかみにいくという行動は、距離的な問題で狩られることは少ないです。これはお互いの妥協案でもあって、着地狩りを狙う攻撃側は、崖に行かれてもラインは詰めたままなので、有利な状況には違いありません。
一方、防御側にとっても崖をつかみにいくというのは致命傷にならないための選択肢です。そして、相手が「崖をつかみそうだな……」ということを前提に考え始めた頃に、今度は「何もしないで着地する」という選択肢が通るようになってきます。
『スマブラ』はシチュエーションがコロコロ変わっていくので、思考が追いつかなくなりがちですが、しっかり理論と対策方法を用意しておけば、運要素ではなく実力で強くなることができます。
追い詰められた時の「最速・横回避」はNG!
もうひとつの防御シチュエーションは、ラインを詰められている時。
この時、初心者にも中級者にも多く見られるのですが、「横回避」を使ってラインを入れ替えようとする人が多いのではないでしょうか。
ですが、これは当然、追い詰めている側が一番警戒している行動です。なので、やらない、というか、最速気味に使わないこと。横回避したい気持ちをぐっと押さえてどれだけ耐えられるかが大事なんです。
そしてある程度耐えると、相手は「横回避をしてこないな……」と考えて警戒してきます。そうなった時に初めて横回避が通るわけです。これは「空中ジャンプ」でも「崖につかまる」のでも、全部に当てはまる話です。
急いでラインを変えようとするのは「最速行動」になっているので、相手がそれを想定していたらタイミングまで読まれて格好の餌食になってしまいます。
つまり、不利になった瞬間に覆そうとする行動はやめた方がいいのです。不利な状況をある程度耐えて、相手にそれを覆すタイミングを測られないようにしつつ、そこから逆転の目を探す、というのが大事なんです。
いつも同じシチュエーションでやられるという人は、実は相手がそうなるように誘導していて、なおかつこちらもその行動を“させられている”ことがほとんどです。
大事なのは、タイミングを読まれないこと。それだけで狩る難易度は高くなります。逆に、行動とタイミングを両方読まれるとほぼ狩られてしまいます。なので、タイミングだけでも悟らせないようにすることが大事です。
勝てない時には「理由」を考えよう!
ここまで防御側で追い詰められた時の考え方をお伝えしてきましたが、それでも「やっぱり勝てないよー」という人もいるかもしれません。
でも、『スマブラSP』に限らず、勝負事において負け続けている時には、必ず「勝てない理由」があります。
その理由は人によって違っていて、単純に操作精度が足りないなら反復練習で克服できますし、相手が想定したとおりに読みが通らないのなら相手のキャラとシチュエーションに対する理解が足りないということ。自分が同じようなシチュエーションになった時になぜそのように行動するのかを洗い直していくわけですね。
そして、解決策は「できない理由」を探すこと。なんとなくできないという時には、こういう理由でうまくいかないと予想し、考えることが大切です。
「VIP部屋」に上がるためには、自分の行動を理論で分析するのが一番の近道です。うまくいかなかったら理由を探すことで、成長につなげられると思います。
いま話していることは、ゲームだけでなく、スポーツでも勉強でも、なんにでも言えることだと思います。
繰り返し同じミスを続けてしまう時には、常に自分と相手の行動を意識しながら、VIP部屋を目指して『スマブラSP』に取り組んでみてください。単に練習や訓練にならないよう、ぜひ楽しみながら遊んでみてくださいね!
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