どのeスポーツ施設とも違うコンセプトに脱帽! 常設型ゲーム/eスポーツ施設「REDEE」内覧会レポート
大阪府吹田市に3月1日(日)にオープンしたeスポーツ専用施設「REDEE」(レディー)。新型コロナウイルスの影響でオープン日に開催予定だった「ウェルプレイドフェスティバル」は残念ながら延期となってしまったが、2月28日(金)にメディア向けに内覧会が開催された。
すでに実際に遊びに行かれた方もいるかもしれないが、本記事では内覧会で見てきた「REDEE」の施設とその特徴を、ご紹介していきたい。
「REDEE」はゲーム/eスポーツの専用施設として、吹田市にあるEXPOCITY内に開業した、総面積約1400坪、2層構造の施設だ。
EXPOCITYはその名の通り、大阪万博の跡地に作られた商業施設で、大阪高速鉄道大阪モノレール線の万博記念公園駅にある。新幹線の発着駅である新大阪駅からは地下鉄御堂筋線とモノレールの乗り換えで約20分の場所だ。
商業施設のららぽーとのほか、109シネマズ大阪(映画館)、NIFREL(水族館)、Redhorse OSAKA WHEEL(観覧車)といったレジャー施設も併設されており、大人から子供まで1日楽しめる。REDEEがあるのは、そのららぽーとの入口のあたりだ。
また、道を挟んだ反対側には万博の象徴、太陽の塔がある自然文化園にもすぐにアクセスできる。
REDEEの入場口は2階だが、1階にあたるスペースには物販ブースの「REDEE STORE」があり、こちらは無料で誰でも入れる。
営業時間は、平日が11:00〜21:00、土日・祝日は少し長めの10:00〜21:00。最終入館は20:00までだ。
利用するにはチケットが必要で、大人(高校生以上)が2000円、小・中学生が1500円で丸1日楽しめる。未就学児は入場無料だ。また、入場時にもらえるリストバンドをつけていれば再入館も可能なので、ランチを外で食べたり、他の施設で遊んでから再度戻ることもできる。
それではここから、フロアごとに用意されているプレイングエリアをご紹介していこう。
ゲートをくぐって最初に見えるのが、ゲーミングPCとAKRacingのゲーミングチェアがずらっと並んだブースだ。全部で24席が用意されており、eスポーツタイトルを心ゆくまで楽しめる。
ゲーミングPCはガレリア、キーボード、マウス、ヘッドセットはロジクールで、ゲーミングチェアはAKRacingとなっている。遊べるタイトルは、内覧会時点では『フォートナイト』『リーグ・オブ・レジェンド』『ハースストーン』の3タイトル。ここはあくまで体験エリアなので、自分のアカウントでログインするのではなく、REDEE側のアカウントで楽しむ仕様になっていた。もちろん、ネットワーク対戦も可能で、同時に大人数でも遊べるようになっている。
続いては、VR体験ができる大型アトラクションだ。
日本初導入となる「KATWALK」というVRセットが4台用意されており、VRグラス「HTC VIVE Pro」と組み合わせて、内覧会ではスキーゲームを楽しめた。
VRゴーグルで見ている方向に向かって、手に持ったコントローラーでストックを動かして滑っていくというもの。実際には足元にあるサークルもコントローラーになっているのだが、順次ゲームを変更しながら遊べるようになるという。
ゲーミングPCにはALIENWARE AURORAが用意されており、大画面モニターでプレイヤー以外もその視点を楽しめるようになっていた。
このエリアは、ひとことで言えばミニシアターだ。大画面でeスポーツのドキュメンタリー映像などを楽しめるようになっており、eスポーツのプロシーンの雰囲気を感じることができる。
時間ごとに放映されるプログラムが異なり、大画面と迫力の音響のなかで、大会シーンを楽しむことができる。自宅で配信を見るだけでは味わえない、eスポーツの大会の現場での臨場感や盛り上がりを感じられる。
プログラミング体験エリアでは、「レゴ」を使って簡単な命令を実行するプログラミングを行う。基本は大人と子どもが一緒に楽しむことを想定している。好きなパーツをつなげてもいいが、基本となるパーツがいくつか用意されており、風車を回す、LEDを光らせるといった動きをプログラミングで組み合わせられる。
難易度も複数用意されているので、年代を問わず体験できる。PCにはマウスコンピューターのノートマシンが使われていた。
こちらは、「micro:bit」というロボットを用いて、実際にプログラミングの基礎を学べるカリキュラムだ。マウスコンピューターの小型デスクトップPCを使って、講師の話を聴きながら具体的にプログラミングを体験する。
前面には、プログラミングツールの画面と、どんな作業を行うかを説明する画面が投影されており、講義形式で学べるしくみだ。REDEEでは修学旅行などでの利用も想定しており、プログラミング学習が本格化する今年から、そういったニーズにも応えることができそうだ。
ドローン体験エリアでは、DJIの「Tello」などを使って、安全にドローンのコントロールを体験できる。
小型ドローンであり、本格的なフライトコントローラーではなくタブレットなどを使っての飛行のため、気軽に楽しめるようになっている。また、プログラミングの要素もあるため、そういった楽しみ方、学習方法なども考えられそうだ。
2階フロアから階段もしくはエレベーターで降りると、体験できるプログラムもガラッと変わる。
まずは、REDEEの目玉とも言える巨大スクリーンを擁するアリーナで、プロゲーマーと同じように対戦を体験できる「プロゲーマー体験」だ。
座席数は200超、スクリーンは縦8m×横40mという巨大なもので、国内最大規模のアリーナで、今後はこの施設自体を大会やパブリックビューイングなどで貸し出すことも考えているという。
ステージに用意された席で、実際のプロゲーマーと同じように対戦を楽しめる。しかもスタッフによる実況付きで、試合後のインタビューまで体験できるとのこと。プロゲーマーがどんな目線で、どんな環境のなかで戦っているのかを味わえる、興味深いプログラムだ。
今回内覧した中でもっとも興味深かったのが、この「実況者体験エリア」だった。
3つのブースが用意されており、それぞれにあらかじめ、ゲームの実況者を体験できるように、ゲームの映像と実況者の顔を埋め込む仕組みが用意されている。体験したい人は、ブースに座ってゲームを見ながら実況を行う、という体験ができるブースだ。
実況者というのは、子どもたちが将来なりたいもののトップに入る「YouTuber」の代表的なコンテンツのひとつ。配信でeスポーツを観戦したことがある人なら、どんな環境で配信しているのか誰もが気になるところだろう。
ここで用意されている設備は、いわゆるプロと同じ機材、プロと同じ環境が再現されているので、自宅で実況してみたいという人の参考にもなるだろう。録画された配信映像は、体験後にもらえるQRコードから閲覧/ダウンロードも可能だという。
ちなみに、右端のブースは空間が広めになっており、車いすなどでそのまま実況を体験することもできるようになっている。
おそらく、このYouTuber体験ができるプログラムというのは、世界的に見ても非常に珍しいだろう。
YouTuberとして自分の映像を録画し、動画を編集するところまでを体験できる。撮影機材、編集機材ともにタブレットを用いており、編集作業は非常にシンプルなので、小学生くらいの子どもから楽しめるようになっている。
番組の企画もあらかじめ用意されており、資料に沿って体験することでYouTuberになりきることができる。子どもに人気が出そうなプログラムだ。
こちらは、広い空間にゲーミングPCが複数台置かれたスペース。ここは実際にプロゲーマーなどが、練習や講習などで利用できるスペースとなっている。
ALIENWARE AURORAとAKRacingが用意され、複数の外部モニターやホワイトボード、ミーティングスペースもある。スクリム(練習試合)後に戦略を分析したりするための設備が整えられた空間、といったところだ。
プロゲーマーたちが日頃どんな場所で練習しているのか、その雰囲気を体験できる場でもあり、実際に大会の時や普段の練習にプロゲーマーが利用することも想定されている。
eスポーツ専門メディアとしては、どうしても本格的なeスポーツの試合が開催できるのかとか、どんなタイトルが楽しめるのか、といったところにフォーカスしがちだ。
しかしREDEEは、限定的に「eスポーツ」という分野に絞るわけではなく、ゲームを純粋に体験することに始まり、ゲームを題材としたプログラミング、ゲームを中心とした「配信」という人気職業体験まで、幅広く体験できるところが、他のどのeスポーツ施設やゲーム体験施設にはない、特徴的なところだと思えた。
eスポーツが一過性のブームで終わってしまうことなく、日本で年代や性別などを問わずに楽しめるコンテンツになるためには、いまeスポーツに注目している人だけでなく、よりマスな人々にも自然な興味の対象として受け入れられる必要がある。
REDEEはまさに、そんなこれからの新しいゲーム/eスポーツ体験が楽しめる施設になっていると感じられた。
本記事を読んで少しでも興味を持った方は、ぜひ一度足を運んで体験してみてほしい。
REDEE
https://redee.game/
すでに実際に遊びに行かれた方もいるかもしれないが、本記事では内覧会で見てきた「REDEE」の施設とその特徴を、ご紹介していきたい。
大阪万博跡地に集まる商業・レジャー施設に併設
「REDEE」はゲーム/eスポーツの専用施設として、吹田市にあるEXPOCITY内に開業した、総面積約1400坪、2層構造の施設だ。
EXPOCITYはその名の通り、大阪万博の跡地に作られた商業施設で、大阪高速鉄道大阪モノレール線の万博記念公園駅にある。新幹線の発着駅である新大阪駅からは地下鉄御堂筋線とモノレールの乗り換えで約20分の場所だ。
商業施設のららぽーとのほか、109シネマズ大阪(映画館)、NIFREL(水族館)、Redhorse OSAKA WHEEL(観覧車)といったレジャー施設も併設されており、大人から子供まで1日楽しめる。REDEEがあるのは、そのららぽーとの入口のあたりだ。
また、道を挟んだ反対側には万博の象徴、太陽の塔がある自然文化園にもすぐにアクセスできる。
REDEEの入場口は2階だが、1階にあたるスペースには物販ブースの「REDEE STORE」があり、こちらは無料で誰でも入れる。
営業時間は、平日が11:00〜21:00、土日・祝日は少し長めの10:00〜21:00。最終入館は20:00までだ。
利用するにはチケットが必要で、大人(高校生以上)が2000円、小・中学生が1500円で丸1日楽しめる。未就学児は入場無料だ。また、入場時にもらえるリストバンドをつけていれば再入館も可能なので、ランチを外で食べたり、他の施設で遊んでから再度戻ることもできる。
ゲームやプログラミングを楽しめる2Fフロア
それではここから、フロアごとに用意されているプレイングエリアをご紹介していこう。
ガレリアラウンジPC体験エリア
ゲートをくぐって最初に見えるのが、ゲーミングPCとAKRacingのゲーミングチェアがずらっと並んだブースだ。全部で24席が用意されており、eスポーツタイトルを心ゆくまで楽しめる。
ゲーミングPCはガレリア、キーボード、マウス、ヘッドセットはロジクールで、ゲーミングチェアはAKRacingとなっている。遊べるタイトルは、内覧会時点では『フォートナイト』『リーグ・オブ・レジェンド』『ハースストーン』の3タイトル。ここはあくまで体験エリアなので、自分のアカウントでログインするのではなく、REDEE側のアカウントで楽しむ仕様になっていた。もちろん、ネットワーク対戦も可能で、同時に大人数でも遊べるようになっている。
超没入型VR体験エリア
続いては、VR体験ができる大型アトラクションだ。
日本初導入となる「KATWALK」というVRセットが4台用意されており、VRグラス「HTC VIVE Pro」と組み合わせて、内覧会ではスキーゲームを楽しめた。
VRゴーグルで見ている方向に向かって、手に持ったコントローラーでストックを動かして滑っていくというもの。実際には足元にあるサークルもコントローラーになっているのだが、順次ゲームを変更しながら遊べるようになるという。
ゲーミングPCにはALIENWARE AURORAが用意されており、大画面モニターでプレイヤー以外もその視点を楽しめるようになっていた。
大画面ゲーム動画視聴エリア
このエリアは、ひとことで言えばミニシアターだ。大画面でeスポーツのドキュメンタリー映像などを楽しめるようになっており、eスポーツのプロシーンの雰囲気を感じることができる。
時間ごとに放映されるプログラムが異なり、大画面と迫力の音響のなかで、大会シーンを楽しむことができる。自宅で配信を見るだけでは味わえない、eスポーツの大会の現場での臨場感や盛り上がりを感じられる。
プログラミング体験エリア
プログラミング体験エリアでは、「レゴ」を使って簡単な命令を実行するプログラミングを行う。基本は大人と子どもが一緒に楽しむことを想定している。好きなパーツをつなげてもいいが、基本となるパーツがいくつか用意されており、風車を回す、LEDを光らせるといった動きをプログラミングで組み合わせられる。
難易度も複数用意されているので、年代を問わず体験できる。PCにはマウスコンピューターのノートマシンが使われていた。
プログラミング学習エリア
こちらは、「micro:bit」というロボットを用いて、実際にプログラミングの基礎を学べるカリキュラムだ。マウスコンピューターの小型デスクトップPCを使って、講師の話を聴きながら具体的にプログラミングを体験する。
前面には、プログラミングツールの画面と、どんな作業を行うかを説明する画面が投影されており、講義形式で学べるしくみだ。REDEEでは修学旅行などでの利用も想定しており、プログラミング学習が本格化する今年から、そういったニーズにも応えることができそうだ。
ドローン体験エリア
ドローン体験エリアでは、DJIの「Tello」などを使って、安全にドローンのコントロールを体験できる。
小型ドローンであり、本格的なフライトコントローラーではなくタブレットなどを使っての飛行のため、気軽に楽しめるようになっている。また、プログラミングの要素もあるため、そういった楽しみ方、学習方法なども考えられそうだ。
子どもに人気のプロゲーマー、YouTuber体験ができる1Fフロア
2階フロアから階段もしくはエレベーターで降りると、体験できるプログラムもガラッと変わる。
プロゲーマー体験(アリーナ)
まずは、REDEEの目玉とも言える巨大スクリーンを擁するアリーナで、プロゲーマーと同じように対戦を体験できる「プロゲーマー体験」だ。
座席数は200超、スクリーンは縦8m×横40mという巨大なもので、国内最大規模のアリーナで、今後はこの施設自体を大会やパブリックビューイングなどで貸し出すことも考えているという。
ステージに用意された席で、実際のプロゲーマーと同じように対戦を楽しめる。しかもスタッフによる実況付きで、試合後のインタビューまで体験できるとのこと。プロゲーマーがどんな目線で、どんな環境のなかで戦っているのかを味わえる、興味深いプログラムだ。
実況者体験エリア
今回内覧した中でもっとも興味深かったのが、この「実況者体験エリア」だった。
3つのブースが用意されており、それぞれにあらかじめ、ゲームの実況者を体験できるように、ゲームの映像と実況者の顔を埋め込む仕組みが用意されている。体験したい人は、ブースに座ってゲームを見ながら実況を行う、という体験ができるブースだ。
実況者というのは、子どもたちが将来なりたいもののトップに入る「YouTuber」の代表的なコンテンツのひとつ。配信でeスポーツを観戦したことがある人なら、どんな環境で配信しているのか誰もが気になるところだろう。
ここで用意されている設備は、いわゆるプロと同じ機材、プロと同じ環境が再現されているので、自宅で実況してみたいという人の参考にもなるだろう。録画された配信映像は、体験後にもらえるQRコードから閲覧/ダウンロードも可能だという。
ちなみに、右端のブースは空間が広めになっており、車いすなどでそのまま実況を体験することもできるようになっている。
YouTuber体験エリア
おそらく、このYouTuber体験ができるプログラムというのは、世界的に見ても非常に珍しいだろう。
YouTuberとして自分の映像を録画し、動画を編集するところまでを体験できる。撮影機材、編集機材ともにタブレットを用いており、編集作業は非常にシンプルなので、小学生くらいの子どもから楽しめるようになっている。
番組の企画もあらかじめ用意されており、資料に沿って体験することでYouTuberになりきることができる。子どもに人気が出そうなプログラムだ。
Boot Camp プロ練習ルーム
こちらは、広い空間にゲーミングPCが複数台置かれたスペース。ここは実際にプロゲーマーなどが、練習や講習などで利用できるスペースとなっている。
ALIENWARE AURORAとAKRacingが用意され、複数の外部モニターやホワイトボード、ミーティングスペースもある。スクリム(練習試合)後に戦略を分析したりするための設備が整えられた空間、といったところだ。
プロゲーマーたちが日頃どんな場所で練習しているのか、その雰囲気を体験できる場でもあり、実際に大会の時や普段の練習にプロゲーマーが利用することも想定されている。
「eスポーツ」にこだわりすぎず、ゲームを学び、ゲームで学べる施設
eスポーツ専門メディアとしては、どうしても本格的なeスポーツの試合が開催できるのかとか、どんなタイトルが楽しめるのか、といったところにフォーカスしがちだ。
しかしREDEEは、限定的に「eスポーツ」という分野に絞るわけではなく、ゲームを純粋に体験することに始まり、ゲームを題材としたプログラミング、ゲームを中心とした「配信」という人気職業体験まで、幅広く体験できるところが、他のどのeスポーツ施設やゲーム体験施設にはない、特徴的なところだと思えた。
eスポーツが一過性のブームで終わってしまうことなく、日本で年代や性別などを問わずに楽しめるコンテンツになるためには、いまeスポーツに注目している人だけでなく、よりマスな人々にも自然な興味の対象として受け入れられる必要がある。
REDEEはまさに、そんなこれからの新しいゲーム/eスポーツ体験が楽しめる施設になっていると感じられた。
本記事を読んで少しでも興味を持った方は、ぜひ一度足を運んで体験してみてほしい。
REDEE
https://redee.game/
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