過去作のコミュニティ大会「ストリートファイターフェス 2019」レポート、260名超の参加で大盛況！ （2/2）

現役を続けたレジェンドたちによる
タイトルを超えたエキシビションマッチ！

スペシャル企画として、長年現役を続けていたレジェンドプレイヤーらによるチームバトルも開催された。タイトルごとに強豪同士が対戦。白熱したバトルは会場のプレイヤーをくぎ付けにしていた。

まず最初に行われたタイトルは『スパII X』。鉄壁な守りと鋭い立ち回りに定評があるこたか商店選手とレジェンドプレイヤーとして名高いクラハシ選手による対戦だ。


お互い一歩も引かない飛び道具合戦が続いたものの、しっかりとソニックブームで押し返して有利をとっていったこたか商店選手が勝利。

2戦目は「ZERO3全国大会 Ultimate ZERO 11」で優勝を収めたいがり選手と『ヴァンパイアセイヴァー』や『ストリートファイターⅣ』などさまざまなタイトルで実力のある青汁選手による『ZERO3』の対戦。


青汁選手のナッシュが落ち着いたコンボで1勝を取り返すも、怒濤の攻めでいがり選手のリュウが押し返し、いがり選手の勝利。

3戦目は非常に古くからの『3rd STRIKE』プレイヤーで多彩な攻めが持ち味のメスター選手と、正社員プロゲーマーとして活躍中のはやお選手による『3rd STRIKE』バトル。服装はユンの格好をしている方がはやお選手だが、ゲーム上でユンを使用しているのはメスター選手。はやお選手はヒューゴーを選択。


メスター選手の怒濤の攻めブロッキングで冷静に受けとめ反撃に転じるをはやお選手だったが、手数の多さで有利を取られメスター選手の勝利。

アーケード版とは異なり、慣れない環境でのプレイではあったものの、両者引けを取らないアツイ駆け引きを繰り広げエキシビションは幕を閉じた。

「みんなが楽しめるイベントを開きたかった」
主催者ジャイさんにインタビュー

最後に、イベントの合間を縫って、主催者であり出場選手でもあるジャイさんにインタビューをすることができたのでその内容をお届けしよう。

――「ストフェス2019」を開催するきっかけとなったのは何ですか？

ジャイ氏：今回のイベントの運営でもあるボタンマッシャーズさんのイベントを何度が手伝ったことがあって、そのたびに「『アニコレ』のイベントがあったら面白そうだね」という話をよくしていたんです。

僕が『ストリートファイターII』に詳しいこともあって「ぜひやりましょうよ！」って持ちかけて実現したのがきっかけですね。

――『アニコレ』のイベントを開催するにあたって、数あるタイトルの中から『スーパーストリートファイターII X』、『ストリートファイター ZERO3』、『ストリートファイターIII 3rd STRIKE』の3タイトルを選んだ理由は？

ジャイ氏：やはり収録タイトルの中でも特に人気がありますし、『アニコレ』の中でもオンライン対戦ができるタイトルでもありますからね。

もともとは収録されているいろんなタイトルを扱って、今の若い世代のプレイヤーに「昔の格闘ゲームはこんな感じだったんだ」というのを知ってもらえるきっかけになれたらいいと思っていたんですけど、スペース的にも難しいこともあり、今でも人気のあるこの3タイトルに絞りました。

――人気があるタイトルとはいえ、オリジナルが発売されたのが25年前のタイトルを扱う「ストフェス2019」ですが、開催が決まったあとの反響はいかがでしたか？

ジャイ氏：それが予想をはるかに超えたエントリー数でビックリしました。最初は「20人くらいエントリーされればいいなあ」とか思っていたんですが、最終的には3タイトル含めてのべ260名のエントリーがありました。

その中でも『スパII X』のエントリーが一番多かったですね。『スパII X』と別のタイトルをエントリーするというのが基本というくらいで、『スパII X』にエントリーしていない人の方が少ないくらいです。


――タイトル的に年齢層が高めのイベントですが、若い世代の選手もいましたか？

ジャイ氏：中学生がいますね。そのほかにも20代の子はチラホラ見かけます。アーケード版でも20代のプレイヤーがいるくらいで、『ストリートファイターII』の方が年上みたいなプレイヤーも最近増えています。おそらくお父さんの影響なのかもしれないですね。

昔『ストリートファイター』シリーズで遊んでいたお父さんが『アニコレ』を買って、それを見たお子さんが親御さんと一緒にプレイして……という感じだと思います。

――また来年も「ストフェス」を開催したいと思いますか？

ジャイ氏：そうですね。今回『アニコレ』初のイベントだったんですけど、ここまで多くの人に集まっていただいて成功しているので、来年とか定期的にイベントが開けたらと思ってます。

また、「ストフェス」は割と気軽に楽しめるイベントをコンセプトにしています。さまざまなプレイヤーが「ストフェス」のようなオフラインのイベントで集まって、みんなで楽しくゲームができることが僕のやりたいことでもありました。『アニコレ』を通じて僕のやりたいことが実現できたのは大変うれしいです。


――少し話題が変わりますが、昨年は「eスポーツ元年」と言われるほどeスポーツが話題となりました。ジャイさんはeスポーツについてどう思いますか？

ジャイ氏：15年くらい前にアメリカで放送されている番組で、いわゆるゲーム番組というよりスポーツのようにゲームを扱っているのを見て、「今ゲームってこんなふうになっているんだ」って思っていたんですけど、今思えばそれがeスポーツだったのかもしれません。

僕自身も『リーグ・オブ・レジェンド』（以下、LoL）をやっていて、「LJL」を見に行ったりプロ選手のプレイを見るのは好きなので、eスポーツがどんどん盛り上がってくれればいいと思ってます。

ただ、日本はeスポーツに関しては遅れている方だと思うので、はやく世界に追いついて欲しいという気持ちもあります。

――ちなみに、『LoL』の大会には出場されているのですか？

ジャイ氏：まだ出たことはないんですけど、結構ガチでやっているので出たいとは思ってます。『LoL』って基本オンラインなんですけど、4月に企業対抗戦があったり、オフラインでのイベントも増えてきているみたいなので、機会があったらそういうイベントに参加したいと思っています。

また、ケイン・コスギさんが『LoL』をやっているのを知って勇気づけられましたね。ケインさんは僕と同世代なんですけど、『LoL』のプレイヤーって全体的に年齢層が若いんです。そんななかケインさんが昇格戦でゴールドに昇格したのを見て「僕もがんばろう」って思いました。


それが励みになって僕もプラチナまで行くことができましたしね（笑）。

――おおっ、それはすごい！ では最後にひとことお願いします！

ジャイ氏：『ストリートファイターⅡ』は格闘ゲームの中でも単純明快でわかりやすいタイトルなので、格闘ゲームを始めるきっかけにはふさわしいと思います。今回のようなイベントで『ストリートファイターII』をプレイしてもらって、格闘ゲームの面白さを知っていただけたらうれしいです。


――ありがとうございました！

「ストフェス2019」のレポートはここまで。私自身も「ストリートファイター」シリーズを長年プレイしていたこともあって、時代の垣根を越えてこのようなイベントが開催されるということは感慨深いものがある。またイベントのために遠方から足を運んできてくれたり、普段は接点のないプレイヤー同士が対戦をすることで会話が弾み、コミュニティの輪が広がる様子は、オンライン対戦では味わえない魅力のひとつと感じた。

来年も「ストフェス」が開催されることを期待したい。

■関連リンク
ストリートファイター 30th アニバーサリーコレクション公式：
http://www.capcom.co.jp/sf30ac/
「ストフェス2019」アーカイブ：
https://www.youtube.com/watch?v=oTm2h0fWiWc
ボタンマッシャーズ公式：
http://buttonmashers-game.com/
Red Bull Gaming Sphere Tokyo：
https://www.redbull.com/jp-ja/projects/red-bull-gaming-sphere-tokyo
ジャイさんのTwitter：
https://twitter.com/jyai_dal