プロ選手になったことは後悔していない——来年は目標はただひとつ【Crazy Raccoon Meiy選手インタビュー】

ライアットゲームズによる今年最後の集大成ともいえる一大イベント「Riot Games ONE」のオフラインイベントが2022年12月23日（金）〜24日（土）、横浜アリーナにて開催された。Day1となる23日（金）ではこの人のために猛練習をしてきたストリーマーチームと、即席で構成されたプロ選手によるプロチームとがBo1で戦う「THE DEFIRES」が開催。

所属チームがバラバラでありながらも、即席とは思えない連携とチームワークを魅せてくれたプロチームが力の差を見せつけ試合は13：6でプロチームの勝利。プロ選手の独特な空気感というのを改めて感じることができる試合内容となった。



今回はそんな「THE DEFIRES」を終えた、Crazy RaccoonのMeiy（めい）選手にインタビュー。今回の試合の感想から、今年の『VALORANT』シーンの振り返り、来年の意気込みなどをおうかがいした。

個々の撃ち合いが強かったストリーマーチーム

——試合おつかれさまでした。今回ストリーマーチームと戦ってみた感想はいかがでしたか？

Meiy選手（以下、Meiy）：僕が出場した「THE DEFIRES」はプロとストリーマーが本当に戦ったらどうなるのかというコンセプトの試合だったのですが、ちゃんとプロのプライドを持って勝ちきることができてうれしかったです。

——ストリーマーの選手も強さが光っていた試合だったと思いますが、どの辺に強さを感じましたか？

Meiy：セットアップがちゃんと用意されていて、初見だったということもあってすごくやりづらかったです。あと純粋にフィジカルも強くて、1対1の撃ち合いになった時、僕もチームメイトも撃ち負ける場面もあってビックリしました。


——確かに、全体的にストリーマーチームの撃ち合いは強かったですね。逆に、そういった強さをはねのけて勝てた、プロ選手ならではの強みというのはなんだったのでしょうか。

Meiy：アドリブ力ですかね。やっぱりプロ選手は経験値が全然違うので、「こうされたら、こうしよう」っていう考えが全員一致していることもあり、意思疎通をとりながら臨機応変に戦えたことが勝因だと思っています。

——アドリブ力っていったら、Meiyのネオンの動きでしたね。特に驚かされたのがラウンド11の攻防でした。ブリーチのフラッシュポイントを見てすぐさま旋回するといったあの動きはお見事でした！どういう判断であんなにすばやく後ろに引けたのでしょうか。


Meiy：もう身体が勝手に動いちゃってましたね（笑）。

——すごい……。これが経験値の差なんですね！さいたまスーパーアリーナでもオフラインでの試合を経験していたかと思いますが、オフラインでの大会は緊張しますか？

Meiy：実際緊張するのがインタビューの時くらいなんで、試合中とかは試合のことしか考えていないので特に緊張はしませんね。

——えっ、てことは今大丈夫ですか……。

Meiy：今は大丈夫です（笑）。ステージ上みたいな、いろんな人に見られている状態でのインタビューは今でも緊張しますね。恥ずかしいです……。

——ちなみに今まで競技シーンで猛威を振るっていたチェンバーですが、最近のアップデートで大幅にナーフ（弱体化）されましたね。Meiy選手も使用していたエージェントでもあると思うのですが、やはりナーフの影響は大きいですか？

Meiy：ナーフされた後にチェンバー使ってみたんですけど、一番苦手なエージェントに変わってしまって……。もう二度と使うことはないだろうと感じました（笑）。

——えーっ、そんなに！どういった部分が苦手に感じましたか？

Meiy：ランデヴーの範囲が狭くなったところですね。チェンバーはひとりで動く場面が多いエージェントなんですが、そもそも自分はそういった立ち回りが苦手でした。どちらかというと、前線で先陣を切って攻めに行くスタイルが好きなので、チェンバーは今年で終わりかな。

プロになって後悔はない——Meiy選手が見る来年の展望

——続けて今年の振り返りをお聞かせください。Meiy選手は今年NORTHEPTIONからCrazy Raccoonに移籍をした1年だったかと思います。惜しくも思うように結果が残せなかった苦しい1年にも感じますが1年を振り返っていかがですか？

Meiy：僕がCrazy Raccoonに入って約1年が経過したわけですが、今までCrazy Raccoonが勝ち取ってきた優勝を自分でつかむことができなくて悔しい気持ちでいっぱいです。ただ、自分よりも経験豊富なチームメンバーと一緒に戦うことができたので、ものすごく成長を感じた1年でもありました。

——来年はどういう年にしたいですか？

Meiy：来年はとにかく、Challengersで優勝して再来年のインターナショナルリーグに向けてがんばってきたいと思います！

——ありがとうございました！ Meiy選手といえば、高校生からプロとしてeスポーツの競技シーンに足を踏み入れ、大学進学よりもプロとしての活動を選んだエピソードも印象的ですが、今改めて聞きます「その選択に後悔はないですか？」

Meiy：はい。ありません！

——それが聞けてよかったです！

18歳という若さでプロシーンに飛び込んできたMeiy選手。当時は大学進学かeスポーツのプロ選手かという二択に迫られ、両親の反対を押し切りプロの道へと進んだ。そんな彼が、今は両親からの理解を得て、こうしてプロ選手として活動し続けている。

FPSの競技シーンでは特に若さも武器になる。年齢を重ねれば重ねるほど反射神経や判断力が落ちてくるので、経験値でカバーしなければならなくなるのも事実だ。若くしてプロシーンに入ったMeiy選手ならば、より多くの経験を積むことができるのも大きなメリット。

来年はぜひ日本のVALORANTシーンを支え続けているCrazy Raccoonのメンバーとして勝ちをもぎ取り、インターナショナルリーグで再び世界との戦いを見せてほしい。


Meiy選手Twitter：
https://twitter.com/meiyfps

参考インタビュー：
大学進学か、VALORANTのプロか 高校生のMeiyがたどり着いた答え


© 2020 Riot Games, Inc. All Rights Reserved