【大会レポート】相手選手の死体撃ちに物議——『VALORANT』女性部門公式世界大会で日本代表ZETA DIVISION GCがベスト6で幕
『VALORANT』の女性部門の年間王者を決める世界大会「VALORANT Game Changers Championship 2024」が2024年11月8日(金)よりドイツ・ベルリンにて開催中。
日本代表として出場しているZETA DIVISION GCがプレーオフに進出。Day 6ではブラジル代表のMIBR GC相手に0:2と苦しい戦いとなり敗北。ベスト6で幕を閉じた。
女性部門の世界大会において、日本代表チームがベスト6というのは初となる快挙。時差の関係上、試合開催時間は日本時間の深夜におよんだが、多くのファンが期待を寄せていた。
日本代表のZETA DIVISION GCが、初となるベスト6という快挙となった本大会だが、相手チームによる死体撃ちの方が話題になってしまっている。
事の発端となったのは、1マップ目のアセントでsrN選手が行った死体撃ち。また、srN選手がトランスジェンダーということもあり、競技の公平性について話題は進展。大きな話題となっている。
『VALORANT』のようなFPSタイトルでは、倒した相手に対して必要以上に射撃を繰り返す行為を「死体撃ち」といい、マナー違反として原則禁止されている。今回、srN選手が行った行動は、ZETA DIVISIONのスプレーに対して「死体撃ち」とも呼べる行為をしたことから、より悪質で侮辱的だと批判が殺到している。
『VALORANT』では、国際大会に出場しているチームのスプレーが販売されていて、購入することで壁などにチームロゴを描くことができる。これはゲームバランスには関係のない要素で、推しのチームをアピールするといった使い方をするアイテム。
事もあろうに、srN選手はわざわざラウンド取得後、ZETA DIVISIONのスプレーを壁に描き、そのスプレーに向かってマシンガンを乱射、それだけにとどまらず武器をショットガンに持ち替え、さらに追い撃ちをしたのだ。
そんなsrN選手がトランスジェンダーだということで、批判はジェンダー論にまで飛躍して、収拾がつかなくなっているのが現状だ。
なお、本大会を含む『VALORANT』の女性部門大会「VALORANT Game Changers」のルールブックでは、出場選手の条件として以下のように記載されており、トランスジェンダーの出場はルール違反ではない。
また、国内におけるルールブックでは以下のように記載されており、女性であることは限定しているものの、特例で戸籍上の性別が女性でなくても大会の参加は許可される可能性があると読み取れる。
一方で、MIBR以外の複数の海外チームがトランスジェンダー選手を起用し活躍していること、FPSにおいて肉体的性別が大きくフィジカルに影響することから、大会運営のルールについての批判も飛び交っているのが現状だ。
実際、ローアーブラケットで2連勝中だったZETA DIVISION GGが、トランスジェンダー選手を2名起用しているMIBR相手に1マップ目は13:0、2マップ目は13:3と大敗していること、本大会における個人成績の上位にトランスジェンダー選手が多くランクインしていることにも相まって、SNSでは非常に多くの意見が寄せられている。
ただし、今回の問題を一緒くたにしてはいけない。あくまでsrN選手が行った「死体撃ち」ともいえる行為は、いち選手としてのモラルの欠如であり、それに対して性的マイノリティーであることを批判するのは、逆にeスポーツファンとしてのモラルの欠如としてとらえられかねない。
実際、srN選手のXには日本人と思われるユーザーによる、日本語の罵詈雑言のポストであふれかえっている。このような度が過ぎる批判は新たな火種を生む結果となってしまうため控えたい。
しかし、「VALORANT Game Changers」のベースとなる出場条件が女性であるにも関わらず、各種性別のプレイヤーが参加できる場のプログラムだとしていることや、曖昧な条件化のもと性的マイノリティーの選手が参加できることに対する疑問点は残る。
昨今、オリンピックの競技においても同様の懸念が取り沙汰されていることから、こういった問題がいち早く解決されることを願う。
日本代表として出場しているZETA DIVISION GCがプレーオフに進出。Day 6ではブラジル代表のMIBR GC相手に0:2と苦しい戦いとなり敗北。ベスト6で幕を閉じた。
女性部門の世界大会において、日本代表チームがベスト6というのは初となる快挙。時差の関係上、試合開催時間は日本時間の深夜におよんだが、多くのファンが期待を寄せていた。
Championship BerlinはBest 6にて終了です🇩🇪
— ZETA DIVISION (@zetadivision) November 14, 2024
1年間を通して様々な場で勝負し続け、世界最高峰の舞台まで進出し、2勝を挙げることができました👊🏆
全力で戦い抜いたVALORANT GC部門への全力の応援、ありがとうございました!!!#ZETAWIN #VCTGameChangers pic.twitter.com/RYx8EU93jQ
トランスジェンダー選手による死体撃ちに物議
日本代表のZETA DIVISION GCが、初となるベスト6という快挙となった本大会だが、相手チームによる死体撃ちの方が話題になってしまっている。
事の発端となったのは、1マップ目のアセントでsrN選手が行った死体撃ち。また、srN選手がトランスジェンダーということもあり、競技の公平性について話題は進展。大きな話題となっている。
Valoの試合見てたんだけどこれは流石にないだろ
— FA.𝓟!en (@FN_p1ensama) November 14, 2024
mibr終わってる pic.twitter.com/A1xw4YgYqb
『VALORANT』のようなFPSタイトルでは、倒した相手に対して必要以上に射撃を繰り返す行為を「死体撃ち」といい、マナー違反として原則禁止されている。今回、srN選手が行った行動は、ZETA DIVISIONのスプレーに対して「死体撃ち」とも呼べる行為をしたことから、より悪質で侮辱的だと批判が殺到している。
『VALORANT』では、国際大会に出場しているチームのスプレーが販売されていて、購入することで壁などにチームロゴを描くことができる。これはゲームバランスには関係のない要素で、推しのチームをアピールするといった使い方をするアイテム。
事もあろうに、srN選手はわざわざラウンド取得後、ZETA DIVISIONのスプレーを壁に描き、そのスプレーに向かってマシンガンを乱射、それだけにとどまらず武器をショットガンに持ち替え、さらに追い撃ちをしたのだ。
そんなsrN選手がトランスジェンダーだということで、批判はジェンダー論にまで飛躍して、収拾がつかなくなっているのが現状だ。
なお、本大会を含む『VALORANT』の女性部門大会「VALORANT Game Changers」のルールブックでは、出場選手の条件として以下のように記載されており、トランスジェンダーの出場はルール違反ではない。
3.2. Player Gender
All players on a Team’s Roster must be persons that identify as women or gender
diverse.
出典:https://liquipedia.net/commons/images/0/0f/Valorant_Game_Changers_Oceania_April_2024_RuleBook_.pdf
また、国内におけるルールブックでは以下のように記載されており、女性であることは限定しているものの、特例で戸籍上の性別が女性でなくても大会の参加は許可される可能性があると読み取れる。
3.1. チームメンバーの性別
チームのロスターに登録されるプレイヤーはすべて女性でなければなりません。ただし、コーチの性別は問わない物とします。(3.10 参照)
3.10. 参加資格審査
中略
本大会では、出生時に割り当てられた性別が男性で、現時点で戸籍上の性別が男性または女性以外であるが、性自認が女性である選手に関しまして、ケースバイケースで判断し大会への参加を許可します。当てはまる方は、大会運営に直接ご相談ください。
出典:https://valorantesports.tokyo/wp-content/uploads/2022/07/VCT-Game-Changers-JP-Official-Rules-v1.2_20220704.pdf
一方で、MIBR以外の複数の海外チームがトランスジェンダー選手を起用し活躍していること、FPSにおいて肉体的性別が大きくフィジカルに影響することから、大会運営のルールについての批判も飛び交っているのが現状だ。
実際、ローアーブラケットで2連勝中だったZETA DIVISION GGが、トランスジェンダー選手を2名起用しているMIBR相手に1マップ目は13:0、2マップ目は13:3と大敗していること、本大会における個人成績の上位にトランスジェンダー選手が多くランクインしていることにも相まって、SNSでは非常に多くの意見が寄せられている。
TOP 10 ACS | #VCTGameChangers Championship | Dia 6 pic.twitter.com/pbkH9sHdOw
— Human 🕵️♂️ (@Human_VAL) November 14, 2024
ただし、今回の問題を一緒くたにしてはいけない。あくまでsrN選手が行った「死体撃ち」ともいえる行為は、いち選手としてのモラルの欠如であり、それに対して性的マイノリティーであることを批判するのは、逆にeスポーツファンとしてのモラルの欠如としてとらえられかねない。
実際、srN選手のXには日本人と思われるユーザーによる、日本語の罵詈雑言のポストであふれかえっている。このような度が過ぎる批判は新たな火種を生む結果となってしまうため控えたい。
しかし、「VALORANT Game Changers」のベースとなる出場条件が女性であるにも関わらず、各種性別のプレイヤーが参加できる場のプログラムだとしていることや、曖昧な条件化のもと性的マイノリティーの選手が参加できることに対する疑問点は残る。
昨今、オリンピックの競技においても同様の懸念が取り沙汰されていることから、こういった問題がいち早く解決されることを願う。
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