【SCARZ Yoshiii選手単独インタビュー】「アセンションリーグに行くのは不安……」——少人数戦における立ち回りの極意とは

VALORANT』の国内リーグ「VALORANT Challengers Japan Split 2」のプレーオフ準決勝戦+決勝戦が、6月3日(土)〜4日(日)に開催。Jadeite、SCARZFENNELと国内の強豪チームが白熱した試合を展開し、会場は大きく盛り上がった。

今年最後となる日本一に輝いたのはSCARZ。決勝戦のJadeite戦ではフルマップまでもつれ込み、最後の最後までどちらが勝つかわからない程の接戦を繰り広げた。


今回は試合直後、Yoshiii(よしー)選手に単独インタビューを実施。試合直後の心境や、試合中のガムについてもおうかがいしてみた。

▲Yoshiii選手(撮影:Yoshida*HARRY*Takanori

実は飛行機が苦手なYoshiii


——優勝おめでとうございます。今の気持ちをお聞かせください

Yoshiii:勝てて本当にうれしく思います。ただアセンションリーグでタイに行くのは飛行機が苦手なのでちょっと不安です(笑)。いいフライトになることを祈っています。

——普段飛行機はあまり乗らないんですか?

Yoshiii:人生で3回くらいしか乗ったことないですね。フィリピンと日本の往復くらいです。

——そうだったんですね。その時から怖かった?

Yoshiii:はい(笑)。

——(笑)。ちょっと試合の内容にも振り返らせてください。Yoshiii選手は、単独で相手と撃ち合うシーンでも連続キルをしていました。ああいった場面で気をつけている点はありますか?

Yoshiii:1ピックをしなければならないというのは意識していました。複数人との戦いではよりエイムに重点を置いて戦っていました。

——スプリットのスロープで2キルをして人数不利を覆したシーンは覚えていますか?

▲スプリットではスロープ上のオフアングルを活用した立ち回りで複数人の撃ち合いをコントロールしていたYoshiii選手。擬似的に1on1の撃ち合いに持ち込み人数不利から勝利の道を切り開いた(https://www.youtube.com/watch?v=YyGmjZ6zveg&t=23043s

Yoshiii:はい。調整バイをしていたこともあり、ボーナスラウンドでもあったので、とても集中していました。結果的にはうまくいってラッキーでしたね。

※ボーナスラウンド:お金を節約したラウンドで、お金をかけている相手チームに勝利を狙うラウンド

——Art選手のオーディンは非常にやっかいだと感じていますが、どのような対策をしていましたか?

Yoshiii:Art選手のオーディンを見つけたらローテート(攻めるサイトを変更する)をしなければならないと思っていました。

——撃ち合いは避けていた?

Yoshiii:オーディンだと複数キルをされやすいので、撃ち合いはなるべく避けていました。

——なるほど、ありがとうございました。話は変わってYoshiii選手が日本語を話したり、書いたりしている様子がTwitterでも投稿されていますね。日本語の勉強はされていますか?


Yoshiii:17歳〜18歳の間、フィリピンで在学中に日本語スクールには通っていました。こうして日本に来ることになって、ホームスクールとして日本語を学んでいます。

——最近覚えた言葉ってありますか?

Yoshiii:うーん。おいす?

——おいすって、あいさつの?

Yoshiii:はい(笑)。

▲Yoshiii選手の単独インタビューの様子。通訳さんを交えてのインタビューに応じてくれた(撮影:Yoshida*HARRY*Takanori

——あはは(笑)。あともうひとつ、試合中によくガムをかんでいるシーンが印象的でした。どんなガムをかんでいるんですか?

▲試合中ガムをかんで集中力を高めるYoshiii選手(撮影:Yoshida*HARRY*Takanori

Yoshiii:クロレッツのグリーンのパッケージ(オリジナルミント)です。

——やっぱり、ガムをかむと集中できますか?

Yoshiii:はい。集中できますね。

——最後にアセンションリーグに向けてひとことお願いします。

Yoshiii:違うリージョンと戦えるのを非常に楽しみにしています。自分たちにとって予想できないことが起こると思うと今から楽しみです。

——気になる選手はいますか?

Yoshiii:やっぱりフィリピンの選手と戦いたいですね(笑)。

——ありがとうございました!

———

日本人とフィリピン人のハーフであるYoshiii選手。実は飛行機が苦手という思わぬ弱点だが、インターナショナルリーグへと進出すれば、さらにフライトの回数も増えてくると思うので、ぜひとも克服してもらいたいところだ。

また試合中ガムをかむというのは非常に合理的な集中力の高め方で、かむことで脳が活性化するということは、学術的にも証明されている。エイムの反応速度に自身がない人も、ぜひYoshiii選手に習ってガムをかんでみてほしい。思わぬ結果が形になるかも?

なお、アセンションリーグは2023年6月28日(水)〜7月9日(日)の期間、タイのバンコクで行われる。


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【井ノ川結希(いのかわゆう)プロフィール】
ゲーム好きが高じて19歳でゲーム系の出版社に就職。その後、フリーランスでライター、編集、ディレクターなど多岐にわたり活動している。最近はまっているゲームは『VALORANT』。

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