【現地レポート】アメフトの選手を参考にした対策がささった!——「ストリートファイターリーグ:Pro-JP 2023」はFAV gaming優勝で幕
2023年7月7日(金)に開幕した「ストリートファイターリーグ:Pro-JP 2023」が1月13日(土)に行われたグランドファイナルで終止符を打ちました。
今シーズンを制覇したのはFAV gaming(FAV)。1stステージこそ3位通過でしたが、2ndステージでは1位通過を決め、そのままグランドファイナルも制することとなりました。
今回はそんなグランドファイナルの現地レポートをお届けします。
対戦相手はDetonatiN FocusMe(DFM)です。1stステージでは3試合終わって10ポイントしか獲得できず、もはや足きり確定かと思われましたが、脅威の粘りで2ndステージ進出を果たしました。2ndステージではFAVに20ポイント差まで詰める2位で通過し、プレーオフでは再春館SOL熊本(SS熊本)を倒してグランドファイナルに進出しました。
グランドファイナルは90ポイント先取で優勝です。リーグ戦の時と同様に、先鋒・中堅・大将の3対3の団体戦を行い、先鋒・中堅で勝利したチームに10ポイント、大将で勝利したチームに20ポイント入ります。これを一巡とし、大将戦が終わったらまた先鋒戦から始める次の巡目が始まります。
一巡して同点の場合でも延長戦はありません。巡目が変わる毎にホームとアウェイが入れ替わります。アウェイ側となったチームは先に出場する3選手の順番を使用キャラクターと使用操作タイプを申告します。ホーム側はそれに対して、対戦する直前にひとりずつ申請をしていきます。ホーム側は対戦相手や対戦キャラクターに対して自由に選手やキャラクターを選択できるため、優位といえます。
一巡目はリーグ戦1位抜けしたFAVがアドバンテージとしてホーム側スタートとなります。アウェイ側のDFMは先鋒・竹内ジョンラシード、中堅・ナウマンケン、大将ふ~どディージェイの布陣で挑みます。FAVは竹内ジョン選手に対してりゅうせい選手を当ててきます。
そこで勝利した中堅戦ではsako春麗が、そして大将戦はボンちゃんルークが登場します。ホームの利を生かしたオーダーと、リーグ戦2ndステージでの絶好調さをキープしていたボンちゃん選手の活躍により、一巡目はまさかのFAV3連勝。40ポイントを獲得します。
二巡目はFAVがアウェイとなり、先にオーダーを申告します。先鋒・りゅうせいJP、中堅・sako春麗、大将・ボンちゃんルークと一巡目とまったく同じオーダーを選択。完勝だっただけに変える必要がないというところでしょうか。その強気のオーダーが見事にハマり、りゅうせい選手はナウマン選手を、sako選手は板橋ザンギエフ選手を退けます。
これでポイントは60-0とFAVが圧倒的な差を見せつけます。もはや後がないDFMでしたが、ふ~ど選手がボンちゃん選手相手に3連勝し、なんとか20ポイントをもぎ取ります。
三巡目は再び、DFMがアウェイ。オーダーは一巡目と同じです。この布陣に自信があるというよりは、このオーダー以外は使えないといったところでしょうか。そして、FAVも一巡目と同じオーダーで対抗します。
先鋒戦は竹内ジョン選手が粘り、りゅうせい選手を退け、勝利します。この時点ではまだ60-30とダブルスコアですが、1stシーズンでのほぼ死に体からの大逆転や2ndステージでの終盤の追い上げ、プレーオフの粘りを考えると、まだまだ可能性は十分にあると思えます。
しかしその期待もここまで。中堅戦はsako選手が自身3連勝となる勝利をあげ、ボンちゃん選手が二巡目のお返しとばかり、ふ~ど選手に3タテを喰らわせて優勝を決めました。
試合終了後には表彰式が行われ、そこにカプコンの辻本社長が訪れ、SFLの来シーズンノ開催を発表しました。2024年7月の開幕を予定しており、新たにCrazy Raccoon(CR)Fukushima IBUSHIGIN(IBUSHIGIN)、REJECT(RC)の3チームが増え、全12チームでの開催となります。
さらに、6チームずつの2リーグ制で行われることも発表されました。
大会終了後は優勝者インタビューがあり、その様子もお伝えします。
——優勝おめでとうございます。本日はときど選手が温存となったわけですが、その理由をおきかせください。
ときど:私の役目としては板橋ザンギエフ選手の攻略だったのですが、一巡目は板橋ザンギエフ選手が出場しなかったので、リザーブに回ることになりました。
二巡目のアウェイでは私が出場する目もあったのですが、一巡目で勝利したsako選手がそのまま行く方がいいと判断しました。二巡目もsako選手が勝ちましたし、三巡目でも板橋ザンギエフ選手が出てこなかったので、そのままsako選手が三度出て、結果的に私の出場機会がなかったということですね。
——会場の観客席は結構寒かったのですが、対戦するステージ上でのコンディションはどうだったのでしょうか。プレーに影響はありましたでしょうか。
sako:確かに会場が寒くて試合前までダウンを着て身体を冷やさないようにしていました。100%ベストな状態ではなかったかも知れませんが、動き自体はめちゃくちゃ良かったんですよね。私自身は3勝しているんですけど、実際は綱渡りの状態が多かった感じです。
——セカンドシーズンでは成績が残せなかったsako選手ですが、その上で、今回のフル出場はどういった経緯があったのでしょうか。
sako:そうですね。ナウマン選手に私が出るというマンツーマンの対策の予定で、ナウマン選手が出てきたので私が出ることになりました。もしそこで負けていた場合は他の人に交代するかもという話も出ていました。一巡目で勝利したので、そのまま二巡目のアウェイでも出ることになったという感じです。
ときど:ホームはsakoさんと私のどちらが出る感じだったんですけど、sakoさんがナウマン選手に勝ったので、「じゃあ、勝ち続ける限りはお願いします」って。
アウェイで当てられるとしたら竹内ジョン選手が来るかなと思っていました。一応、まんべんなく対策はしてきました。ただ、ふ~ど選手がきたらちょっとキツいなとは思っていました。
——プレーオフでDFMがSS熊本戦で、絶対的エースのShuto選手に対して、4人がかりで対戦するという作戦をとってきましたが、同じく絶対的エースであるボンちゃん選手に対しても、同じような特別な作戦をとってくると思っていましたでしょうか。それに対して対策はしたのでしょうか。
ボンちゃん:一応、相手が誰であれ、私が大将戦に出るというのが最初の作戦でした。
唯一、板橋ザンギエフ選手が対象に出てきた場合のみ「ときど選手が行った方がいいかもね」という話をしたくらいですね。アウェイは誰がくるかわからないじゃないですか。なので、一応、全員の対策はしてきました。
ただ、大将でくるのはふ~ど選手でしょって思っていましたね。板橋ザンギエフ選手はザンギエフで勝っちゃったのもあったので、これ(ザンギエフが)来るじゃんって思って、そこも考えていました。
あとは、私自身がラシード戦を得意としていたので、ラシードの担当をしようかなという話も最初はありました。けど、結局、ディージェイにも行けそうだし、そっちで行った方がいいかなって感じでした。
——SFLのグランドファイナルやプレーオフは、リードしたチームが後から逆転されるという展開が多かったですが、今回、大量リードした時の気持ちはいかがったでしょうか。
ボンちゃん:二巡目の中堅戦まで勝ち続け、このまま勝ったら、完全ゲームになってしまいそうだなった思っていました。私自身も二巡目の試合は結構自信があったんですよね。
一巡目であんな接戦を勝つことができたので。それを3タテ喰らわされるとはやっぱりふ~ど選手は強かったですね。ただ、それでもポイント的には60-20だったので「負けてすみませんでした、次頑張ります」的な軽い気持ちでした。
sako:一巡目にボンちゃんが接戦で勝って、二巡目は若干守り気味の戦い方をしたところ、そこをふ~ど選手にうまいこと攻められてという状況だったので、改善できるなら全然勝てるかなって思っていました。なので、二巡目のボンちゃんの負けは心配してなかったですね。
りゅうせい:確かにSFLの歴史では大逆転勝利みたいなのがあったので、ポイント取るごとに不安になっちゃいました。なんかフラグ立てちゃったみたいな感じで。ただ、ボンちゃん選手がふ~ど選手に負けた時は短期戦で負けるということは起こりうることだし、修正してくれるという信頼感はありました。
——ときど選手が試合中にモニターをスマホで撮影していましたが、あれは何を撮影していたのでしょうか。
ときど:あれは試合を動画で撮影していました。配信だとその場で巻き戻すことができないので、スマホの動画ですぐに確認できるように撮っていました。以前、アメフトの選手が同じことをやっていて、かっこいいと思っていたんですよ。選手がミスした時にiPadですぐに確認していました。
りゅうせい:2年くらい前のリーグからやっていましたね。
ボンちゃん:二巡目でストレート負けした時に見せて貰って、こういうところがダメだったなっていう反省ができて、それが三巡目に刺さりましたね。
——ありがとうございました。
さて、今回は新宿住友ビルの三角広場で開催したのですが、前回のTFTホールやその前に行われた品川プリンスホテルのクラブexに比べ、かなり大きな会場となりました。
座席はA・Bの2種類用意していましたが、A席は抽選に漏れた方も多く、その後行われた先着順の販売では瞬時に売り切れたそうです。B席もほぼ満席で完売状態でした。『スト6』の人気の高さがうかがえます。
ただ、当日は都内でも雪が降ったくらいのかなりの寒さ。会場自体は空調がフル回転していましたが、会場に直結するふたつのドアが開く度に、会場に冷気が漂い、ただならぬ寒さでした。ふたつのドアは自動ドアで二重構造になっていましたが、それでも少し開くだけで寒風が入ってきたので、封鎖してもよかったのかも知れません。
会場には物販ブースを用意していましたが、SFL参加の9チームとカプコングッズが売っていた販売ブースが1店舗出店していただけでした。SFL2023で唯一の有観客オフラインイベントだったので、ファンミーティングも兼ねて、全チームが選手を呼んで出店した方がよかった気がします。
いろいろな事情があると思いますが、そこは主催者であるカプコンがもう少し配慮すべきだったのではないでしょうか。また、カプコングッズは売っていましたが、SFLグランドファイナルのグッズはありませんでした。2022年や2019年の時は専用グッズが販売していたと記憶しているので、こちらもなかったのはイベントとして少し残念な感じでした。
ほかには、お馴染みRed Bullスタンドや靴下メーカーのTabioの出店もありました。おそらくtabioと『スト6』の関係性はないと思われますが、それだけに出店してくれるのは、うれしいところです。今後はさまざまな企業が『スト6』に関連しなくてもイベントへの出店としてブースを出してくれるようになってくれる未来が訪れることを期待します。
会場には選手以外にも多くの関係者が訪れていました。FAVやDFMをコーチングしたり、スパーリングパートナーとして一緒にプレーしたプロゲーマーやストリーマーイベントで関わりの持ったストリーマーなど多数訪れていました。試合開始前や終了後、インターバルの間など、ファンと交流しており、オフラインイベントの良さがここでも出ていました。
2023年は『スト6』リリースの年ということもあり、多いに注目されました。これが一過性のブームとならず定着するには、今年以上の労力が必要になってくるでしょう。簡単なことではないですが、それを達成できると期待して、来シーズンの開幕を待ち望みます。
編集:いのかわゆう
撮影:岡安学
今シーズンを制覇したのはFAV gaming(FAV)。1stステージこそ3位通過でしたが、2ndステージでは1位通過を決め、そのままグランドファイナルも制することとなりました。
今回はそんなグランドファイナルの現地レポートをお届けします。
決勝戦の対戦相手はDetonatiN FocusMe
対戦相手はDetonatiN FocusMe(DFM)です。1stステージでは3試合終わって10ポイントしか獲得できず、もはや足きり確定かと思われましたが、脅威の粘りで2ndステージ進出を果たしました。2ndステージではFAVに20ポイント差まで詰める2位で通過し、プレーオフでは再春館SOL熊本(SS熊本)を倒してグランドファイナルに進出しました。
グランドファイナルは90ポイント先取で優勝です。リーグ戦の時と同様に、先鋒・中堅・大将の3対3の団体戦を行い、先鋒・中堅で勝利したチームに10ポイント、大将で勝利したチームに20ポイント入ります。これを一巡とし、大将戦が終わったらまた先鋒戦から始める次の巡目が始まります。
一巡して同点の場合でも延長戦はありません。巡目が変わる毎にホームとアウェイが入れ替わります。アウェイ側となったチームは先に出場する3選手の順番を使用キャラクターと使用操作タイプを申告します。ホーム側はそれに対して、対戦する直前にひとりずつ申請をしていきます。ホーム側は対戦相手や対戦キャラクターに対して自由に選手やキャラクターを選択できるため、優位といえます。
一巡目はリーグ戦1位抜けしたFAVがアドバンテージとしてホーム側スタートとなります。アウェイ側のDFMは先鋒・竹内ジョンラシード、中堅・ナウマンケン、大将ふ~どディージェイの布陣で挑みます。FAVは竹内ジョン選手に対してりゅうせい選手を当ててきます。
そこで勝利した中堅戦ではsako春麗が、そして大将戦はボンちゃんルークが登場します。ホームの利を生かしたオーダーと、リーグ戦2ndステージでの絶好調さをキープしていたボンちゃん選手の活躍により、一巡目はまさかのFAV3連勝。40ポイントを獲得します。
二巡目はFAVがアウェイとなり、先にオーダーを申告します。先鋒・りゅうせいJP、中堅・sako春麗、大将・ボンちゃんルークと一巡目とまったく同じオーダーを選択。完勝だっただけに変える必要がないというところでしょうか。その強気のオーダーが見事にハマり、りゅうせい選手はナウマン選手を、sako選手は板橋ザンギエフ選手を退けます。
これでポイントは60-0とFAVが圧倒的な差を見せつけます。もはや後がないDFMでしたが、ふ~ど選手がボンちゃん選手相手に3連勝し、なんとか20ポイントをもぎ取ります。
三巡目は再び、DFMがアウェイ。オーダーは一巡目と同じです。この布陣に自信があるというよりは、このオーダー以外は使えないといったところでしょうか。そして、FAVも一巡目と同じオーダーで対抗します。
先鋒戦は竹内ジョン選手が粘り、りゅうせい選手を退け、勝利します。この時点ではまだ60-30とダブルスコアですが、1stシーズンでのほぼ死に体からの大逆転や2ndステージでの終盤の追い上げ、プレーオフの粘りを考えると、まだまだ可能性は十分にあると思えます。
しかしその期待もここまで。中堅戦はsako選手が自身3連勝となる勝利をあげ、ボンちゃん選手が二巡目のお返しとばかり、ふ~ど選手に3タテを喰らわせて優勝を決めました。
試合終了後には表彰式が行われ、そこにカプコンの辻本社長が訪れ、SFLの来シーズンノ開催を発表しました。2024年7月の開幕を予定しており、新たにCrazy Raccoon(CR)Fukushima IBUSHIGIN(IBUSHIGIN)、REJECT(RC)の3チームが増え、全12チームでの開催となります。
さらに、6チームずつの2リーグ制で行われることも発表されました。
優勝インタビュー
大会終了後は優勝者インタビューがあり、その様子もお伝えします。
——優勝おめでとうございます。本日はときど選手が温存となったわけですが、その理由をおきかせください。
ときど:私の役目としては板橋ザンギエフ選手の攻略だったのですが、一巡目は板橋ザンギエフ選手が出場しなかったので、リザーブに回ることになりました。
二巡目のアウェイでは私が出場する目もあったのですが、一巡目で勝利したsako選手がそのまま行く方がいいと判断しました。二巡目もsako選手が勝ちましたし、三巡目でも板橋ザンギエフ選手が出てこなかったので、そのままsako選手が三度出て、結果的に私の出場機会がなかったということですね。
——会場の観客席は結構寒かったのですが、対戦するステージ上でのコンディションはどうだったのでしょうか。プレーに影響はありましたでしょうか。
sako:確かに会場が寒くて試合前までダウンを着て身体を冷やさないようにしていました。100%ベストな状態ではなかったかも知れませんが、動き自体はめちゃくちゃ良かったんですよね。私自身は3勝しているんですけど、実際は綱渡りの状態が多かった感じです。
——セカンドシーズンでは成績が残せなかったsako選手ですが、その上で、今回のフル出場はどういった経緯があったのでしょうか。
sako:そうですね。ナウマン選手に私が出るというマンツーマンの対策の予定で、ナウマン選手が出てきたので私が出ることになりました。もしそこで負けていた場合は他の人に交代するかもという話も出ていました。一巡目で勝利したので、そのまま二巡目のアウェイでも出ることになったという感じです。
ときど:ホームはsakoさんと私のどちらが出る感じだったんですけど、sakoさんがナウマン選手に勝ったので、「じゃあ、勝ち続ける限りはお願いします」って。
アウェイで当てられるとしたら竹内ジョン選手が来るかなと思っていました。一応、まんべんなく対策はしてきました。ただ、ふ~ど選手がきたらちょっとキツいなとは思っていました。
——プレーオフでDFMがSS熊本戦で、絶対的エースのShuto選手に対して、4人がかりで対戦するという作戦をとってきましたが、同じく絶対的エースであるボンちゃん選手に対しても、同じような特別な作戦をとってくると思っていましたでしょうか。それに対して対策はしたのでしょうか。
ボンちゃん:一応、相手が誰であれ、私が大将戦に出るというのが最初の作戦でした。
唯一、板橋ザンギエフ選手が対象に出てきた場合のみ「ときど選手が行った方がいいかもね」という話をしたくらいですね。アウェイは誰がくるかわからないじゃないですか。なので、一応、全員の対策はしてきました。
ただ、大将でくるのはふ~ど選手でしょって思っていましたね。板橋ザンギエフ選手はザンギエフで勝っちゃったのもあったので、これ(ザンギエフが)来るじゃんって思って、そこも考えていました。
あとは、私自身がラシード戦を得意としていたので、ラシードの担当をしようかなという話も最初はありました。けど、結局、ディージェイにも行けそうだし、そっちで行った方がいいかなって感じでした。
——SFLのグランドファイナルやプレーオフは、リードしたチームが後から逆転されるという展開が多かったですが、今回、大量リードした時の気持ちはいかがったでしょうか。
ボンちゃん:二巡目の中堅戦まで勝ち続け、このまま勝ったら、完全ゲームになってしまいそうだなった思っていました。私自身も二巡目の試合は結構自信があったんですよね。
一巡目であんな接戦を勝つことができたので。それを3タテ喰らわされるとはやっぱりふ~ど選手は強かったですね。ただ、それでもポイント的には60-20だったので「負けてすみませんでした、次頑張ります」的な軽い気持ちでした。
sako:一巡目にボンちゃんが接戦で勝って、二巡目は若干守り気味の戦い方をしたところ、そこをふ~ど選手にうまいこと攻められてという状況だったので、改善できるなら全然勝てるかなって思っていました。なので、二巡目のボンちゃんの負けは心配してなかったですね。
りゅうせい:確かにSFLの歴史では大逆転勝利みたいなのがあったので、ポイント取るごとに不安になっちゃいました。なんかフラグ立てちゃったみたいな感じで。ただ、ボンちゃん選手がふ~ど選手に負けた時は短期戦で負けるということは起こりうることだし、修正してくれるという信頼感はありました。
——ときど選手が試合中にモニターをスマホで撮影していましたが、あれは何を撮影していたのでしょうか。
ときど:あれは試合を動画で撮影していました。配信だとその場で巻き戻すことができないので、スマホの動画ですぐに確認できるように撮っていました。以前、アメフトの選手が同じことをやっていて、かっこいいと思っていたんですよ。選手がミスした時にiPadですぐに確認していました。
りゅうせい:2年くらい前のリーグからやっていましたね。
ボンちゃん:二巡目でストレート負けした時に見せて貰って、こういうところがダメだったなっていう反省ができて、それが三巡目に刺さりましたね。
——ありがとうございました。
寒気と歓喜が渦巻く会場は多くのファンであふれかえる
さて、今回は新宿住友ビルの三角広場で開催したのですが、前回のTFTホールやその前に行われた品川プリンスホテルのクラブexに比べ、かなり大きな会場となりました。
座席はA・Bの2種類用意していましたが、A席は抽選に漏れた方も多く、その後行われた先着順の販売では瞬時に売り切れたそうです。B席もほぼ満席で完売状態でした。『スト6』の人気の高さがうかがえます。
ただ、当日は都内でも雪が降ったくらいのかなりの寒さ。会場自体は空調がフル回転していましたが、会場に直結するふたつのドアが開く度に、会場に冷気が漂い、ただならぬ寒さでした。ふたつのドアは自動ドアで二重構造になっていましたが、それでも少し開くだけで寒風が入ってきたので、封鎖してもよかったのかも知れません。
会場には物販ブースを用意していましたが、SFL参加の9チームとカプコングッズが売っていた販売ブースが1店舗出店していただけでした。SFL2023で唯一の有観客オフラインイベントだったので、ファンミーティングも兼ねて、全チームが選手を呼んで出店した方がよかった気がします。
いろいろな事情があると思いますが、そこは主催者であるカプコンがもう少し配慮すべきだったのではないでしょうか。また、カプコングッズは売っていましたが、SFLグランドファイナルのグッズはありませんでした。2022年や2019年の時は専用グッズが販売していたと記憶しているので、こちらもなかったのはイベントとして少し残念な感じでした。
ほかには、お馴染みRed Bullスタンドや靴下メーカーのTabioの出店もありました。おそらくtabioと『スト6』の関係性はないと思われますが、それだけに出店してくれるのは、うれしいところです。今後はさまざまな企業が『スト6』に関連しなくてもイベントへの出店としてブースを出してくれるようになってくれる未来が訪れることを期待します。
会場には選手以外にも多くの関係者が訪れていました。FAVやDFMをコーチングしたり、スパーリングパートナーとして一緒にプレーしたプロゲーマーやストリーマーイベントで関わりの持ったストリーマーなど多数訪れていました。試合開始前や終了後、インターバルの間など、ファンと交流しており、オフラインイベントの良さがここでも出ていました。
2023年は『スト6』リリースの年ということもあり、多いに注目されました。これが一過性のブームとならず定着するには、今年以上の労力が必要になってくるでしょう。簡単なことではないですが、それを達成できると期待して、来シーズンの開幕を待ち望みます。
編集:いのかわゆう
撮影:岡安学
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