ZETA DIVISON VALORANT GC部門のflappy選手が契約解除に——「2022 VALORANT Champions Tour Game Changers Japan」の参加は辞退

2022.8.5 eSports World編集部
VALORANT』の女性限定の公式大会「2022 VALORANT Champions Tour Game Changers Japan」に現在出場中のZETA DIVISONが参加を辞退。原因となった出場選手のflappy選手が、2022年8月5日(金)付けで契約解除となった。

大きな波紋を呼んだ契約解除


flappy選手が契約解除となった理由としてZETA DIVISONは下記のように述べています。

1.ゲームプレイの公平性を意図的に損なう行為
2.モラルに反する行為

スマーフとは

eスポーツやゲーム業界でいう「スマーフ」とは、身分を隠したり偽ったりして参加する「smurf」という英語からきています。行為自体は「スマーフィング」、スマーフする人たちを「スマーファー」とも呼ばれます。

簡単に言うと「初心者狩り」と呼ばれる行為の総称で、実力のあるプレイヤーが、初心者同士の戦いに参加することを示しています。なぜそのようなことをするのか——。本当の理由はその人にしかわかりませんが、このような理由が考えられます。

参考記事:
「スマーフ」行為で得られるものと失われるもの

ある事象がきっかけで、さまざまな憶測や情報がSNSで飛び交い、週末に開催される「2022 VALORANT Champions Tour Game Changers Japan」を前に多くの問題が取り沙汰されていました。なぜこのような経緯になってしまったのか、時系列を追ってみたいと思います。

flappy選手に関わる出場資格について


SNSではflappy選手が「出場資格を満たしていないのではないか」という噂から注目を浴びるようになりました。しかし、当初噂されていた「出場資格を満たしていないのではないか」という問題について、ZETA DIVISONは公式サイトで下記のように声明。出場資格に問題はないということで話はまとまりました。

噂の発端となっているVALORANT GC部門所属のflappyはトランスジェンダーの女性であり、性自認にあった身体になるために通院の上、ホルモン剤の服用なども行っております。また、医師からの診断書も発行されており、弊社でも事前に確認をしております。(出典:https://zetadivision.com/news/2022/08/03/11381

この件に関していえばflappy選手は完全な被害者です。自身の性的マイノリティを第三者によって口外するアウティング行為により、半ば強制的に性自認をカミングアウトさせられることになってしまったからです。

アウティングとは

ゲイやレズビアン、バイセクシャルやトランスジェンダーといった性的マイノリティに対して、本人の了承なく暴露する行為。場合によってはプライバシー侵害となり損賠賠償責任を負う可能性のある行為である。

アウティング自体は許されざる行為で、さらにflappy選手の年齢が10代ということを考えると精神的ダメージはかなりのものだと推測されます。2015年にはゲイであることをアウティングされた学生が転落死するという「一橋大学アウティング事件」が起こってしまうなど、アウティングという行為は人の人生を壊してしまいかねない行為です。

しかし、SNSでは理解あるファンの応援をかき消すかのように誹謗中傷は止まらず、ZETA DIVISONは誹謗中傷に対する発言に対しても言及し、選手を支えていました。


掘り起こされるかつての行動が引き金に


上記の話題からflappy選手への注目が集まり、かつて別名でスマーフ行為をしていたことや、アカウントの貸し借り、煽り行為といったモラルに反する行為への疑惑が高まるようになりました。


事実関係が取れないこと、噂レベルでしかないことのような事象でしたが、あれよあれよと情報が錯綜していく中、今回ZETA DIVISON公式として事実確認が取れたという流れになりました。


被害者であったflappy選手が一変、今度はチームの契約を解除される立場となってしまった本行為。いかなる理由であろうと、今日本のeスポーツシーンを大きく盛り上げていたZETA DIVISONが「2022 VALORANT Champions Tour Game Changers Japan Semi Finals」の参加を辞退したことは残念でなりません。

本人はTwitterで謝罪を表明しています。



ふたつの事象を直結しない考えを


今回の件は、まったくベクトルの異なるふたつの事象が折り重なった結果となりましたが、このふたつの事象を直結しない考えを持つことが大切だと感じます。

性的マイノリティだから暴言やスマーフ行為をしていたのではなく、
暴言やスマーフ行為をしていた人が性的マイノリティだったということです。

これを発端に性的マイノリティ差別を助長しないよう、またこれ以上個人を批判しないようすることが大切なのではないでしょうか。

なお、今週末の「2022 VALORANT Champions Tour Game Changers Japan Semi Finals」はZETA DIVISONが出場辞退によりREIGNITE Lilyが繰り上がりで出場となりました。


気持ちを入れ替えて応援していきましょう!

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