【ストリートファイター6】SFリーグ+カプコンカップ12有料配信の是非——問われるプライスバリュー

9月25日(木)〜9月28日(日)、幕張メッセにて「東京ゲームショウ 2025」(TGS 2025)が開催。カプコンブースでは、スペシャルステージとして『ストリートファイター6』のさまざまなイベントが開催された。
特に、『CAPCOM eSports』日本×韓国スペシャルマッチステージでは「重大発表アリ!」と、プログラムの最後に重大発表があると告知。ファンも固唾をのんで見守るイベントとなった。
しかし、発表された内容の中には現在開催中の国内プロリーグ「ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2025」のプレーオフ、グランドファイナル。そして、世界最高峰の公式世界大会「カプコンカップ 12」のTOP16〜決勝、さらには、「ストリートファイターリーグ ワールドチャンピオンシップ 2025」決勝のライブ視聴が有料となることが発表されたのだ。

なお、これらはあくまで生観戦が有料ということで、後日どの試合も無料配信されるとのこと。つまり、その瞬間をリアルタイムで観戦したいというファン以外であれば、無料で楽しめるという救済措置がとられている。
「ストリートファイターリーグ: Pro-JP」については昨年もライブ配信については有料チケットが販売されていたが、世界大会の「カプコンカップ」の配信が有料になるのは今回が初。
その価格設定と、今まで無料で見られていたものが急に有料になったことで、SNSのコメントにはさまざまな意見が寄せられ、チケットの有料化、価格設定などにおける是非が問われることとなった。
多くのコメントの中で特に目立っているのがチケットが高すぎるという内容だ。特に、こういったペイパービュー(PPV)は、日本ではそこまで浸透していない。アメリカのようにスポーツ視聴では主流になっているものの、eスポーツシーンでは、まだ「無料配信+スポンサー」で成立するケースが多い。
日本のeスポーツ視聴文化では「無料が前提」という意識が強く、浸透度は低ということもあり、今回の有料化には否定的な意見が多い。
中にはこの有料化に声を上げるプロ選手の姿も見られる。
また公式Xの引用リポストでは多くの意見が今もなお寄せられている状態だ。
PPVの導入はeスポーツのコンテンツの価値を高めるためには必要不可欠だと感じるが、大きな課題としては「無料配信と差別化ができるのか」というところに尽きる。「単にリアルタイムだから有料になるよね」では、ファンは納得できない。例えば特別なゲーム内アイテムがもらえるとか、PPVでしか見られない舞台裏や選手のインタビューなど、それなりの付加価値がなければ、価格帯的にも購入したファンを納得させるには難しいのではないだろうか。
一般的に国内で放送されるスポーツの有料配信は、NetflixだったりCS放送なりの定額制動画配信サービスへの加入を促すものが多い。それらの価格は月額数千円程度だが、その試合が見られるだけでなく、期間中はさまざまな有料配信も見られることもあり、視聴者にとってはそれなりのお得感はついている。
しかし今回のようなPPVは、その試合のみの価格となっているためすべての試合を見るために12,000円を払えるかというところは判断が難しい要因になっている。例えば全試合3,000円くらいだったら「それなら払ってでも見よう」と応援の意も込めてチケット購入に踏み出せたファンも増えたのではないだろうか。
LIVE視聴チケットの付加価値については、まだ公式発表が行われていないこともあり、今後の動向が気になるところだ。スペシャルステージの中でも「今後、カプコンカップが拡大していくために、こういった形(有料配信)になった」と発表されていることもあり、これからのコンテンツの質が大きく問われる結果となっている。
『ストリートファイター6』のリリースによって、多くの格闘ゲームファンが増え間口が一気に広がったeスポーツ。今回のLIVE有料配信によって、「視聴=無料」が当たり前だった国内シーンに新たな挑戦が持ち込まれ、ファンの支持をどこまで集められるかが注目される。
なお、LIVE配信チケットや現地観戦チケットなどは10月10日(金)18時よりSPWN、ローチケで販売が開始される。
■関連リンク
SFL: Pro-JP 2025 プレイオフ/SFL: Pro-JP 2025 グランドファイナルチケット情報:
https://x.com/CAPCOM_eSports/status/1972200627037221325
CAPCOM CUP 12/SFL: ワールドチャンピオンシップ 2025チケット情報
https://sf.esports.capcom.com/capcomcup/cc12/jp/
© CAPCOM
特に、『CAPCOM eSports』日本×韓国スペシャルマッチステージでは「重大発表アリ!」と、プログラムの最後に重大発表があると告知。ファンも固唾をのんで見守るイベントとなった。
しかし、発表された内容の中には現在開催中の国内プロリーグ「ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2025」のプレーオフ、グランドファイナル。そして、世界最高峰の公式世界大会「カプコンカップ 12」のTOP16〜決勝、さらには、「ストリートファイターリーグ ワールドチャンピオンシップ 2025」決勝のライブ視聴が有料となることが発表されたのだ。

▲重大発表として告知されたライブ視聴チケットの価格表。すべてを見るには最低でも12,000円+手数料がかかるというなかなか強気の価格設定だ
なお、これらはあくまで生観戦が有料ということで、後日どの試合も無料配信されるとのこと。つまり、その瞬間をリアルタイムで観戦したいというファン以外であれば、無料で楽しめるという救済措置がとられている。
「ストリートファイターリーグ: Pro-JP」については昨年もライブ配信については有料チケットが販売されていたが、世界大会の「カプコンカップ」の配信が有料になるのは今回が初。
その価格設定と、今まで無料で見られていたものが急に有料になったことで、SNSのコメントにはさまざまな意見が寄せられ、チケットの有料化、価格設定などにおける是非が問われることとなった。
鍵は付加価値——PPVでしか得られない体験をどう作るか
多くのコメントの中で特に目立っているのがチケットが高すぎるという内容だ。特に、こういったペイパービュー(PPV)は、日本ではそこまで浸透していない。アメリカのようにスポーツ視聴では主流になっているものの、eスポーツシーンでは、まだ「無料配信+スポンサー」で成立するケースが多い。
日本のeスポーツ視聴文化では「無料が前提」という意識が強く、浸透度は低ということもあり、今回の有料化には否定的な意見が多い。
中にはこの有料化に声を上げるプロ選手の姿も見られる。
納得しがたいです
— WBG MenaRD🇩🇴 (@_MenaRD__) September 28, 2025
日本ではこれが普通だと理解していますし、ありがたいことにコミュニティはまだこの方法で支え合えています。
しかし、私の地域を含む多くの地域では、このゲームをプレイする余裕すらほとんどない。ストリートファイターの頂点を楽しむ機会を阻まれるべきではない。… https://t.co/DAVzvxvUWu
また公式Xの引用リポストでは多くの意見が今もなお寄せられている状態だ。
The countdown begins. Tickets for #CAPCOMCUP12 drop soon on Oct. 10!
— Capcom Fighters (@CapcomFighters) September 28, 2025
Starting this season, CAPCOM CUP 12 Finals (Mar.14) and SFL: World Championship (Mar. 15) will stream live via Pay-per-view. Free replays will drop Mar. 21 (CC12) & Mar. 22 (SFL:WC). *Pay-per-view tickets will… pic.twitter.com/CrPI1EzXSq
◥◣10/10(金) 会場観戦チケット販売スタート◢◤
— CAPCOM eSports (@CAPCOM_eSports) September 28, 2025
ローチケにて、今シーズンを締めくくる大会の
会場観戦チケット販売が近日スタート🔥
📅開催スケジュール
・SFL: Pro-JP 2025 プレイオフ
┗2025/12/13(土)~14(日)
・SFL: Pro-JP 2025 グランドファイナル
┗2026/1/31(土)
・CAPCOM CUP 12… pic.twitter.com/aFDCNMDWdX
PPVの導入はeスポーツのコンテンツの価値を高めるためには必要不可欠だと感じるが、大きな課題としては「無料配信と差別化ができるのか」というところに尽きる。「単にリアルタイムだから有料になるよね」では、ファンは納得できない。例えば特別なゲーム内アイテムがもらえるとか、PPVでしか見られない舞台裏や選手のインタビューなど、それなりの付加価値がなければ、価格帯的にも購入したファンを納得させるには難しいのではないだろうか。
一般的に国内で放送されるスポーツの有料配信は、NetflixだったりCS放送なりの定額制動画配信サービスへの加入を促すものが多い。それらの価格は月額数千円程度だが、その試合が見られるだけでなく、期間中はさまざまな有料配信も見られることもあり、視聴者にとってはそれなりのお得感はついている。
しかし今回のようなPPVは、その試合のみの価格となっているためすべての試合を見るために12,000円を払えるかというところは判断が難しい要因になっている。例えば全試合3,000円くらいだったら「それなら払ってでも見よう」と応援の意も込めてチケット購入に踏み出せたファンも増えたのではないだろうか。
LIVE視聴チケットの付加価値については、まだ公式発表が行われていないこともあり、今後の動向が気になるところだ。スペシャルステージの中でも「今後、カプコンカップが拡大していくために、こういった形(有料配信)になった」と発表されていることもあり、これからのコンテンツの質が大きく問われる結果となっている。
▲重大発表の様子はYouTubeのアーカイブで視聴可能だが、コメント欄は閉鎖されている
『ストリートファイター6』のリリースによって、多くの格闘ゲームファンが増え間口が一気に広がったeスポーツ。今回のLIVE有料配信によって、「視聴=無料」が当たり前だった国内シーンに新たな挑戦が持ち込まれ、ファンの支持をどこまで集められるかが注目される。
なお、LIVE配信チケットや現地観戦チケットなどは10月10日(金)18時よりSPWN、ローチケで販売が開始される。
■関連リンク
SFL: Pro-JP 2025 プレイオフ/SFL: Pro-JP 2025 グランドファイナルチケット情報:
https://x.com/CAPCOM_eSports/status/1972200627037221325
CAPCOM CUP 12/SFL: ワールドチャンピオンシップ 2025チケット情報
https://sf.esports.capcom.com/capcomcup/cc12/jp/
© CAPCOM
Discord をフォローしよう



