終始後手に回ってきたことで起きた惨敗。LOWER BRACKETで巻き返しを狙う!【ZETA DIVISION Laz選手 × crow選手独占インタビュー】

2022年4月10日(日)、『VALORANT』の国際大会「VCT 2022: Masters Stage 1 – Reykjavík」が開催された。日本代表として出場した「ZETA DIVISION」(以下、ZETA)は、日本時間の24時(11日0時)から、韓国チームの「DRX VS」(以下、DRX)と対戦。深夜にもかかわらず、同接15万人以上という多くのファンに見守られながらの戦いが始まった。

結果は、1マップ目は2:13、2マップ目は3:13と、🇰🇷DRXに大差を付けられ敗北。LOWER BRACKET(敗者復活戦)で巻き返しを狙うこととなった。

日本では圧倒的な強さを見せてくれた🇯🇵ZETAがなぜここまで追い詰められてしまったのか——。試合直後という非常にナーバスなタイミングではありながらも、Laz選手、crow選手にインタビューさせていただいたので、その内容をお届けしよう。

すべてに強さが詰まっていた🇰🇷DRX戦


——まずはDRX戦おつかれさまでした。いやぁ強かったです……。

corw選手(以下、crow):いやぁ、ちょっと最強でしたね……。

試合直後ということもあり、敵視点(自分たちの視点)でしか見られていないので、なんとも言えないのですが、こっちがやりたいことをまったくやらせないような対策が多かったという印象でした。

こちらも択はいくつもあったのですが、それもすべてつぶされてしまい辛い戦いを強いられましたね。

Laz選手(以下、Laz):めちゃめちゃ強かったですね。より洗練された感じで、細かい部分がとにかく上手でした。

▲Laz(らず)選手

——crow選手は、以前インタビューで「対策の対策」や「対策の対策の対策の対策」というような表現で、相手の対策に対するアンサーを導き出すことが大切というお話をされていましたが、まさにそれをされてしまったという印象を受けました。

crow:そうですね。1マップ目のアイスボックスで強くそれを感じて、その印象を受けながらのヘイヴン(2マップ目)だったので、すべて後手に回ってしまった感はありますね。

もちろん、後手に回らないように試合中に話し合いをして対策を練ってはいたのですが、それすらもつぶしてくるような状況が続いてしまいましたね。

——アイスボックスは国内戦でも強さを見せてくれたこともあり、どちらかというと🇯🇵ZETAの方が有利に動くのかなと思っていたのですが、国内では見ないような🇰🇷DRXの戦術に苦しめられてしまいました。

crow:1ラウンド目や3ラウンド目といった序盤で、速攻スパイクを設置したあと、前衛と後衛に分かれて、前衛は撃ち合いをし、後衛は遅延行為をするという戦術をしてきたので、なんとなく🇰🇷DRXの戦い方は理解したつもりでした。

▲とにかく設置をラッシュで決めたら、すぐさま大きくエリアを確保する🇰🇷DRX

ただ、細かいタイミングのミスがあったり、作戦としては良かったんだけどつぶされてしまったりという部分で、なかなかペースがつかめませんでした。

——先ほどLaz選手が、細かい部分が上手だったと話していましたが、具体的にどういった部分で感じましたか?

Laz:連携だったりスキル合わせで全部持って行かれてしまった感じはありましたね。あとは丁寧にエリアを取ってきている部分ですかね。

例えばアイスボックスでは、ヴァイパーとソーヴァが遅延組で残り、ジェットとセージが前で削る組として分かれていたんですけど、スキル合わせのタイミングが絶妙で、とにかくぶっ倒されたという印象でした。

——なるほど。KAY/Oとソーヴァのダブル索敵という構成はどうでしたか?

アビリティを組み合わせて攻める戦術がとても強く感じました。また、スパイクを設置されたあともソーヴァとヴァイパーに加え、KAY/Oもスパイク解除の遅延ができるアビリティを使ってくるので、そういった点で苦しめられました。

▲なかなかリテイクできない場面も多かった。大きくエリアをコントロールされていたこともあり、なかなかスパイク解除ができない状況の中、スパイクに近づけたとしても遠方からのアビリティでスパイク解除を遅延させられる。そんな連携で苦しめられていた

——2マップは🇰🇷DRXが得意とするヘイヴンでしたが、戦ってみてどのような点に強さを感じましたか?

crow:とにかく攻め方が丁寧で、こちらの構成の強みを把握した上での攻めがうまかったですね。

——特にどの選手が苦手でしたか?

crow:個人的にはMako選手がめちゃめちゃ強かったですね。割と有利な状況での撃ち合いでも負けてしまったことがあったので辛かったですね。

▲crow(くろう)選手

——1試合目は負けてしまいましたが、今度はLOWER BRACKET(敗者復活戦)での戦いがすぐに始まります。その間、🇯🇵ZETAとしては何をすべきだと思いますか?

crow:細かいミスを修正して、相手チームの対策をしっかりすることですね。まだ終わったわけではないですし、今回このような結果で負けてしまいましたが、自信はまだまだあります。やっぱり大会と練習では雰囲気も違うので、いつも通りに戦えるような心構えがあればいけると思っています。

まずは今回の試合の振り返りをしっかりして、ミスが生まれた部分を話し合いで解決していきます!

Laz:大会でしっかりとパフォーマンスが出せるように、大会中に各選手がどんなことを感じたのかを共有することが大切だと思っています。国際大会が初めてな選手もいるので、慣れない部分は僕やcrowがアドバイスしていきたいですね。

——久しぶりのオフラインでの国際大会でしたが、チーム全体の雰囲気はどうでしょうか?

crow:常に声も出ていますし、いい緊張感があって雰囲気はいいと思います。

Laz:そうですね。誰かを責めるようなメンバーもいないので、いい感じだとは思っています。もちろん、自分たちの策が’通用しなさすぎて「やばいよこれ……」って雰囲気が悪くなる時はありますけどね(笑)。


——負けが込めばなかなか難しいところはありますもんね。最後にファンに向けてひとことお願いします!

crow:めっちゃボコボコにされて悔しいんですけど、夜遅くまで応援していただいてありがとうございます。まだ終わったわけじゃなくて、自分たちのパワーがしっかり出せれば勝てる大会だと思っています。ダメだった部分を修正してLOWER BRACKETに挑みたいと思いますので、応援よろしくお願いします!

Laz:夜遅くまで応援してくれた皆さん、ありがとうございました。できるだけのことを修正して次の対戦に挑みたいと思っています!

——ありがとうございました!
 
———

待ちに待った国際大会。Twitterでは #ZETAWIN がトレンド入りするなど、多くのファンが🇯🇵ZETAの活躍を見守っていた。しかし試合は拮抗というよりは惨敗。ファンはもちろん、選手たちも悔しい思いをしたのではないだろうか。

しかし、Laz選手もcrow選手も落ち込んでいる様子はなく、むしろ次に向けての課題をしっかり持っていることにホッとした。試合結果だけを見ると、大きな差をつけられてしまったことは事実ではあるが、🇰🇷DRXが連勝をしていたのにも関わらずクレジットが潤沢でない場面や、相手の戦術を読み切ったラウンドなど、ラウンドには結びつかない部分での活躍は見られた。

「まずは1勝」

彼らの目標を見守るべく2戦目を全力で応援したい。
なお、「VALORANT Masters Reykjavík — Group Stage Day3」の12日(火)23時45分から。🇯🇵ZETA VS 🇬🇧FNATIC の配信は13日(水)の6時前後が予定されている。

Laz選手Twitter:
https://twitter.com/lazvell

crow選手Twitter:
https://twitter.com/no960fps

配信アーカイブ
Twitch:
https://twitch.tv/valorant_jpn

YouTube:
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