「FIFA19 eJ.LEAGUE」決勝レポート 名古屋グランパスのミノ選手が優勝!

2019.5.8 岡安学
2019年で2回目となる「FIFA19 グローバルシリーズ eJ.LEAGUE SAMUSUNG SSD CUP(FIFA19 eJ.LEAGUE)」が開催された。4月28〜29日には決勝ラウンドが行われ、名古屋グランパスのミノ選手が優勝した。

「FIFA19 eJ.LEAGUE」とは?

「FIFA19 eJ.LEAGUE」は、エレクトロニック・アーツのサッカーゲーム『FIFA19』を用いて行われるJリーグ公式戦。オンライン予選を勝ち抜いた31名(そのうち1名が辞退)、PS4 FIFA19 JAPAN Tournament優勝者1名、クラブ推薦選手5名による36名で争われる。ここから6つのグループリーグで16名に絞り込まれ、ノックアウトステージトーナメントで優勝者を決定する。

試合はホームアンドアウェイ方式の2試合で行われ、総得点の多いチームが勝ち抜ける。同点の場合はゴールデンゴール方式のエクストララウンドが行われ、そこでも決着が付かない場合は延長戦を経て、PK戦が行われる。

優勝者にはeJ.LEAGUE杯と賞金100万円、EA SPORTS FIFA19 グローバルシリーズポイント200ポイントが贈られる。EA SPORTS FIFA19 グローバルシリーズポイントは、5月末までに集計されるランキングにおいて、上位120名(PS4とXbox Oneそれぞれ60名)が、6月19日に開催される「EA SPORTS FIFA19 グローバルシリーズプレーオフ」への出場資格を得ることができる。

試合はJFAハウスのバーチャルスタジオで行われた

準決勝まで進んだのは、名古屋グランパスのミノ選手、セレッソ大阪のつぁくと選手、FC東京のしーしーぶい選手、サガン鳥栖のアヤックス ボブ選手の4名。この日はその4選手による決勝ラウンドトーナメントが行われた。

準決勝第1試合 ミノ選手(名古屋グランパス) vs つぁくと選手(セレッソ大阪)

準決勝の第1試合はミノ選手とつぁくと選手の対戦。1試合目は均衡した試合展開から数少ないチャンスをものにしたつぁくと選手が1-0で勝利。しかし2戦目はお互い点の取り合いとなり、4-2でミノ選手が勝利した。総得点も4-3と逆転し、ミノ選手が決勝へ。

優勝候補筆頭だったセレッソ大阪のつぁくと選手。惜しくも準決勝で敗退

準決勝第2試合 しーしーぶい選手(FC東京) vs アヤックス ボブ選手(サガン鳥栖)

準決勝第2試合は、しーしーぶい選手(FC東京)とアヤックス ボブ選手(サガン鳥栖)の対戦。1試合目、2試合目とも1-1のドローとなり、ゴールデンゴール方式の第3戦へ。ここでしーしーぶい選手が見事にゴールを決め、決勝進出を決めた。

アヤックスからサガン鳥栖にレンタル移籍で登録されているボブ選手。準決勝でしーしーぶい選手に敗れる

決勝戦 ミノ選手(名古屋グランパス) vs しーしーぶい選手(FC東京)

決勝戦は1試合目にミノ選手がホームで2-0と勝利。ホームとなったしーしーぶい選手が2試合目に巻き返しを計るものの、最後の最後で2-2に追いつくのが精一杯で、ミノ選手が勝利した。

奇しくもJリーグが開幕したのは平成5年。まさに平成のプロスポーツの代表として歴史を刻んできた。そして平成最後のJリーグの試合がeJ.LEAGUEで、最後のゴールがしーしーぶい選手のゴールだったことは感慨深い。

独特の戦術で勝ち抜いてきたFC東京のしーしーぶい選手。決勝で敗れ準優勝となる

優勝した名古屋グランパスのミノ選手

昨年は手探り状態であったeJ.LEAGUEも、2回目となったことで、少しずつではあるが熟れてきている感はある。ステージもeスポーツイベントらしい佇まいとなり、今年からスポンサーも付くようになった。参加者も昨年の180名から360名(クラブ推薦選手含む)と倍増しており、大会の視聴者も延べ38万人を超えたという。

Jリーグ 木村正明専務理事インタビュー
「サッカーの裾野を広げる意味でも今後も後押ししたい」

試合後、Jリーグの木村正明専務理事による囲み取材が行われ、今回の大会について振り返った。

「eスポーツはスポーツであるかどうかの論調はこれからも続くと思われるが、彼らが相当な時間を犠牲にしてトレーニングをしているのは見て取れます。そのことについては実際のサッカー選手と比べて遜色があるものではないと感じました。

今回、グループリーグまで勝ち進んだ選手36名の中、サッカー経験者はだいたい半分くらいでした。ゲームからサッカーに興味を抱き、サッカーを始める選手もいる。若年層のJリーグの認知が落ちているという問題は以前からあり、特に10代は顕著です。そういう点も踏まえたうえで、サッカーの裾野を広げるという意味でも、eJ.LEAGUEは今後も後押ししていきたい。

ヨーロッパではeスポーツのサッカーの大会でも観客を入れて、入場料収益を得ているところもあります。eJ.LEAGUEはまだまだ始まったばかりで、そこまでするのは難しいですが、将来的には単体のイベントとして収益を出せるようにしていきたい。

ストリーミング配信も多くの人に観ていただきましたが、さらに多くの人に観てもらえるような環境になれば、配信だけでなくテレビ放送も検討していきたいですね。別室でクラブのオーナーに今回の大会の様子を観戦してもらいましたが、リアルなサッカーの試合と同様に、試合の行方に一喜一憂するところを見ることができました。ここはリアルサッカーと同じであることが十分にわかりました」(木村専務理事)。

Jリーグ木村正明専務理事(写真左)

スポーツとeスポーツの相乗効果

サッカーをより身近に手軽に楽しむ手段として、サッカーゲームが登場することとなった。そして、そのサッカーゲームをプレイすることで、そこに登場する選手やクラブチームに興味を持ち、サッカー自体を観るようになったり、やるようになったりもする。

まさに、スポーツとeスポーツ、どちらか一方しか選べないという状況ではなく、どちらかに興味を持つことで、もう一方にも興味が湧いてくるという相乗効果が見込まれるようになっているというわけだ。

将来的には、ゲームプレイヤーが実際の選手に憧れるように、実際の選手がeスポーツプレイヤーに憧れる時代が来るかもしれない。そんな気配を感じる大会だった。

FIFA 19 グローバルシリーズ eJ.LEAGUE SAMSUNG SSD CUP
https://www.jleague.jp/ejleague/fifa/2019/

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます