【TGS2025 ぶらり旅】8万円の“さはらレバーレス”はなぜ高い——その全貌が明らかに!【Brook Gaming:ホール09-E25】

年に一度のゲームの祭典「東京ゲームショウ 2025」が9月25日(木)〜9月28日(日)に幕張メッセにて開催中。ということで、一足先にビジネスデーでぶらりとしてきた気になるブースをひとつずつ紹介していくゆる〜いコーナー。

今回は、8万円レバーレスで話題沸騰中の「GlimPearl(グリムパール)」が出展されているBrook Gamingのブースを紹介しよう。

リリース記事を見て、その価格に誰もが驚いたであろう次世代レバーレスアケコン「GlimPearl」。制作を手がけるのは株式会社Braveridgeのゲーミングブランド「Wizard Room(ウィザードルーム)」だ。

本体内部の基板がBrook製ということもあり、Brook Gamingのブースに展示されていたが、「Wizard Room」の担当者に話をうかがうことができたので、その様子をお届けしよう。

まず価格が高い要因として、採用しているボタンが挙げられる。ボタンは「OneFRAME」という非常にショートストロークのボタンを採用している。価格はひとつあたり1,200円するので、ボタンだけでも単純計算で18,000円のコストがかかっている。

▲公表値が0.3mmのアクチュエーションポイントと0.5mmの総ストロークということで、かなりのショートストローク。大げさにいうとふれただけでボタンが反応するといったタイプのボタンになっているので、入力はシビアであり、キビキビである

さらに先述したように、制御基板はBrook製の基板でベースにオリジナルのデザイン基板が搭載されていた。

▲カパッと蓋が外せて簡単に内部を見ることができる。配線も非常に美しく、基板にはBrookのロゴも描かれている

ボタンの配線はよくあるファストン端子となっているが、L字の形状になっているのがポイント。またファストン端子で接続したケーブルの先には別の端子がついていて、それを基板に差し込む形となっていた。

▲ボタンの交換は非常にしやすい。ボタンは2カ所のツメで本体に固定されているのだが、つまむだけで簡単に取り外せる機構になっていた

一方で、採用されている「OneFRAME」のボタンはかなり薄型たなめ、例えば三和製やセイミツ製、GamerFingerといった別メーカーのボタンに換装する場合は注意が必要とのこと。場合によっては本体と干渉してしまうこともあるとのことだが、最悪ファストン端子を折り曲げてしまえば問題なさそうだ。この辺は担当の方も説明しづらいポイントではあるが、自己責任でどうとでもなりそうといった印象だ。

▲実際に別メーカーのボタンに換装しているモデルも見せてもらえた。GamerFinger製や、三和製、セイミツ製などのボタンに換装されていた

▲こんな感じで予備のボタンも収納できるスペースがあるのはうれしいポイント

また、本体上部には液晶ディスプレーが搭載されていて、現在どんなモードで基板が動作しているのが確認できるようになっていた。

▲画像では見づらいかもしれないが、eスポーツのルールでは使用不可みたいなモードを使用していると、ディスプレーに表示されたESという文字にスラッシュが入り、eスポーツでは使えないというのが一目瞭然となっていた

また、大会中STARTボタンなどが誤爆しないよう、固めのレバースイッチで各種メニューボタンをロックできる機構もあるため、大一番の大会でも安心して使っていける。

そして特徴的なマーブルカラーの天板は、「NAGORI®」という三井化学株式会社が開発した新素材の樹脂を採用。75%がミネラルで構成されていて、陶器と同じ熱伝導率と質量を持っているのだとか。ひんやりとしつつも、体温に近づいてじんわりと人肌になっていくので、冷たすぎずベタベタにならないといったサラサラな質感が特徴だ。

今回は大理石のようなデザインになっているが、ゆくゆくはブルーや黄色といったさまざまなカラー展開も考案中とのこと。

▲背面には一面滑り止めが施されているため、膝置きプレーでも安心

実際にさわってみた感じは、天板はサラサラしていて手ざわりが良く、ボタンは非常にショートストロークなので、好みが分かれるところといった感じだ。キビキビな操作性を求めるならば、このショートストロークは大きなアドバンテージなるが、ゲーセンの頃のように「バチバチとピアノ打ちしたい!」という人には不向きかもしれない。

発売は12月上旬を予定して価格は78,980円となっている。ボタンに大きなコストがかかっていることもあるので、可能であればボタンが三和製になったり、もしくはボタンは自分でそろえるベアボーンモデルなんかが出たら楽しそうだと感じた。

会場では実際に『ストリートファイター6』がプレーできる試遊台もあるので、気になる人はぜひ実際にさわってみてほしい。


Wizard Room:
https://x.com/WizardRoom_Bv

■出展場所
ホール09-E25
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