【特集】eスポーツ入門

小学生のなりたい職業でも人気! eスポーツ選手&プロゲーマーになる方法とは? (3/3)

2020.10.8 宮下英之

「プロゲーマー」になるための方法とは?


では、そんな夢のプロゲーマーになるためには、どのような努力をすればいいのか。その方法はひとつだけではなく、競技によってさまざまな道が考えられる。いくつか挙げてみよう。

とにかく強くなって大会などで活躍する

競技という見方をすれば、最もシンプルで最も強力なプロへの道は「強くなる」ことだ。無名な選手が大会などで実力を発揮して突出して注目を集めることで、スカウトされたケースは非常に多い。

ウメハラ選手はマッドキャッツ、レッドブル、Cygamesといったさまざまな企業からのスポンサードを実力で勝ち取ってきた


たとえば、格闘ゲームプレイヤーのウメハラ選手、ふ〜ど選手などはその代表例。いずれも若い頃からゲームをやりこみ、実力でのしあがってきた選手たちだ。また、竹内ジョン選手、りゅうせい選手といった若手も、大会での実績を重ねることでチームに所属できた例だろう。

プロゲーマーへの道が示された大会で活躍する


上と似ているが、こちらは大会で優勝することでプロゲーマーへの道が用意されるというもの。『ぷよぷよ eスポーツ』や『パズル&ドラゴンズ』、『鉄拳7』『ストリートファイターV アーケードエディション』などの大会で行われている。

JeSUがプロライセンスを発行しているタイトルでは、大会で好成績を収めるとライセンス取得の権利が与えられるものもある


好成績を収めることで、プロゲーマーとして賞金などを獲得するための前提条件とされている、JeSUのプロライセンスへの道が開ける。年齢制限などもあるものの、プロになれる可能性が明文化されているため、これもプロへの道としては比較的近道だ。

世界最大のeスポーツタイトルとして知られる『リーグ・オブ・レジェンド』では、以前は2部リーグ制で入れ替えなども行われ、若手のチャンスが与えられていたが、現在は若手有望株を集めてプロチームがスカウトする形式の「スカウティンググラウンド」などが行われている。

プロゲーマー養成過程のある学校に通う

最近では、「eスポーツ専攻」を設ける専門学校なども出てきている。そこで学べるのは、eスポーツの仕組みや業界の構造などのほか、プレイヤーとしての心得やイベント主催者側、チーム運営側など、非常に多岐にわたる。

2020年はV3 Esportsに所属し、世界大会への切符を勝ち取ったRaina選手も専門学校の出身(https://www.anime.ac.jp/team-e-sports/support.html

単にゲームがうまくなる方法を学ぶだけではないのは、たとえプロゲーマーになれたとしても、世界的に見ると長く務められる仕事ではないからだ。お隣の韓国で言えば、20代半ばともなればベテランと呼ばれ、現役引退する選手も少なくない。そうなった際に、次の仕事としてどのような道が考えられるかもカリキュラムなどに含まれている。いわゆる「セカンドキャリア」と呼ばれるものだ。

純粋にゲーマーを目指す人のなかには、ゲームだけをしていたい、ゲームをとりまくさまざまな業務は行いたくないと考える人もいるだろう。しかし、いま私たちが目にしている「プロゲーマー」と呼ばれる人たちは、eスポーツという業界が構築される前から、自らの手でプロゲーマーという立場を勝ち取ってきた先駆者だ。彼らと同じやり方で、今後同じ場所に立てるかどうかは誰にもわからない。

その点で、eスポーツの専門学校ならば、自分一人の努力だけは経験できないことを数年かけて学ぶことができる。ニーズも増えてきており、今後も拡大していきそうだ。

ゲーミングチームのメンバー募集に応募する


プロチームの公式サイトやTwitterなどで、選手募集の告知が出る場合もある(https://www.scarz.net/codm/9590


特にFPS/TPSやMOBAのような団体戦のeスポーツタイトルでは、リーグ戦が始まる前に公式サイトなどで「メンバー募集」が行われることがある。プロゲーマーは常に勝利を目指すことが基本中の基本。ドロップアウトしたり、強いチームに移籍するといったことも日常茶飯事だ。

そして、欠員が出ればメンバーの補充が必要になる。その際に、すでに活躍している選手だけでなく、無名の選手も含めて大々的に募集がかかることがある。

とはいえ、このケースもやはり実力が第一。比較されるのはもしかしたら現役のプロゲーマーかもしれない。ただし、ゲームが強いことだけが評価の基準になるかは、チームの運営方針などによっても異なる。どんなチームが自分に合っているのか、自分の強みを活かせるのか、どんな環境かをしっかり見極めて挑戦するべきだろう。

自分で自分を売り込む

スポンサーやチームに対して自分自身を売り込み認めてもらう、というのもプロゲーマーになるための方法のひとつだ。そのためには、自分の魅力や価値をしっかり把握し、相手に伝えなければならない。

「社会人プロゲーマー」として努力を積み重ねてきたTeam Liquidのネモ選手(https://artist.amuse.co.jp/artist/nemo/


しかし、この方法がいわゆる「プロになる」ためには最も古典的で誰もが実現可能な方法とも言える。前述したアマチュアスポーツの選手などは、まさにこういった活動の積み重ねで、活動を継続してきた人が多い。

そして、eスポーツ=ゲームの世界でもこのような方法で活動継続を勝ち取ってきた選手はたくさんいる。有名なのは、社会人プロゲーマーとしてALIENWAREのスポンサードを受けて第一線で活躍しているネモ選手だろう。現在も北米のTeam Liquidに所属しつつ、サラリーマンとしての業務も行っている。

まとめ


eスポーツ熱の高まりとともに、プロゲーマーの存在感は確実に大きくなってきている。その一方で、「eスポーツ」という熱狂に浮かされて、予算や展望がないままにプロゲーマーとして活動したり、チームを設立している例もあると聞く。

しかし、新聞などの論調や、イベントの取材を通して感じるのは、以前のように「ゲーム」という言葉に負のイメージや抵抗を抱いている人は減っているということだ。

これからeスポーツに夢を持ち、一生懸命練習していく若いeスポーツ選手候補の読者にとっては間違いなく追い風となっている。単に収入が得られたりモノがもらえるということだけに一喜一憂せず、自らの努力と才能を認めてもらいながら、最大限相手に貢献できるような姿勢を持って、長く続けられるeスポーツ選手を目指してほしい。


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