【特集】eスポーツ入門

小学生のなりたい職業でも人気! eスポーツ選手&プロゲーマーになる方法とは? (2/3)

2020.10.8 宮下英之

そもそも「プロゲーマー」の定義とは?


「プロゲーマー」という職業について、明確な定義を見つけることはできなかった。「プロ」を「収入を得る」と言い換えるならば、「主にゲームをプレイして収入を得ている人」すべてを指すと考えていいだろう。

ただしもちろん、厚生労働省による職業分類にもそのものズバリの言葉は存在しないし、ひとことでゲーマーといっても、FPS/TPSと格闘ゲームパズルゲームスポーツゲームでは、プレイするタイトルによって活動内容はまったく異なる。

参考:職業分類表 厚生労働省 平成24年3月改訂(https://jsite.mhlw.go.jp/kanagawa-roudoukyoku/var/rev0/0112/9664/06bunruihyou.pdf

産業構造が似ている職業として、競技人口がそれほど多くないマイナースポーツ競技を想像するとわかりやすい。マラソン選手、フィギュアスケート選手、モータースポーツ選手などなど、選手の立場、業界の収益構造などは重なる部分が多い。


具体的にこういったスポーツ競技とeスポーツを比較してみると、
  • プロアマ問わず参加できる大会があり、両者に優勝のチャンスがある
  • 収入のあるなしに関わらず日々練習を積み重ねている
  • 競技自体に利潤を追求できる収益構造がない=あまり儲からない
  • 場合によっては、別の仕事との兼業をしている
  • その競技単体だけでは食べていくことが難しい

もちろん、競技によっては必ずしも当てはまらない項目もあるかもしれないが、総じて共通点は多い。そして、どちらもそれほど“儲かる”業界ではない。五輪競技などに選ばれることで名誉は得られても、その競技自体で収益を上げられる競技は多くはない。アマチュアレスリングやソフトボール、空手やテコンドーなども似たようなイメージだろう。

しかし、eスポーツに限って言えば、これからはしっかり生活もできる、社会的にも立派な職業と見られるようになっていくだろう。最大の違いは、eスポーツが大企業がスポンサードする投資の対象になりつつあることだ。そして、マイナースポーツ競技と比べて、プレイヤーたちの発信能力が非常に高く、アマチュアも含めたプレイヤー数がかなり多いことも、理由として挙げられる。

では、実際にプロゲーマーたちは、どのようなかたちでスポンサードを受けているのだろうか。

レベル1 物品供給などのサポート

ハードウェア、ソフトウェア、もしくはゲームに直接関係のない商品などをもらい、ウェアなどにロゴを掲示するケース。商品をいただくということは、現金をもらっていることと広義では同様。れっきとしたプロゲーマーと呼べる。

ただし、生活に関わる現金部分がないため、プロと呼ぶにはややスポンサー側にとって都合がいい面もある。プロゲーマーとしてじっくり活動したいのなら、ゲーマーとして自分が提供できる価値(製品のPRやロゴの掲示など)以上のものを求められていないか、選手側も賢く吟味することが必要だろう。

(具体例)
  • ゲームをプレイするうえで必要なハードウェアなどを無償でいただいた

レベル2 eスポーツに関わる経費や活動費のみのサポート


大会への遠征費や、ゲストとしての出演料など、eスポーツに関わる対価部分をもらえるケース。自分自身の生活費までは支給されないというレベルだ。活動費を気にせずにゲームをプレイできることは嬉しいが、それ以外の副収入としてアルバイトなども必要になる。

いわば「副業」としてのプロゲーマーとも言えるが、契約内容によっては十分にプロとして活動していける。ここからプロゲーマーと呼べるレベルと考えてもいいかもしれない。

(具体例)
  • 大会参戦のための渡航費用や参加費などの実費を出してもらった
  • イベント出演の際に謝礼をいただいた

レベル3 eスポーツ活動および生活全般をサポート

ひとりの選手の生活すべてをまかなうタイプがこれだ。ゲーミングハウスで生活するようなケースもここに含まれるだろう。また、大手のスポンサーの場合、サッカーや野球のように年俸制で働くかたちもある。

ここまでくると、ゲームだけに集中できる環境と言える反面、結果(勝敗だけでなく広告塔としての価値など)も求められるようになり、長期的にサポートを受け続けるには相応の努力が必要になる。

ゲームで生きていく、という覚悟と、それが自分に向いている人でなければ、長期間続けていくことは難しいかもしれない。

これらを複合的に受けるケースや、複数のスポンサーから支援を受けるケースもあり、一概に「これがプロゲーマーのサポートの基準」というものは決めにくい。大事なのは、ゲームに打ち込める環境がどれくらい確保されているか。成績を上げるためではなく、プロゲーマーという身分を維持するためにゲーム以外のことをどれくらいしなければならないか、を見極めることだ。

(具体例)
  • 日々ゲームをプレイしながら、給与というかたちで固定金額をもらっている
  • ゲーミングハウスに入居し、給与をもらいながらゲーム活動を行う
  • シーズン中はゲームに打ち込み、その期間の給与などをもらっている

【特集】eスポーツ入門

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